No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2008年9月19日 ぱっぷHOUSE 渋谷本店

日課の情報収集で目についたのが、ぱっぷHOUSEの『お会計から10%引き、もしくは希少部位1品』の文字。
フランチャイズの新宿店で散々なめにあって以来だが、本店の状況を確認するいい機会だ。
今回はレバ刺し+希少部位のみのお任せで注文した。
レバ刺しは角が立っていて、新鮮さが伝わってくる。
臭みもなく旨いレバ刺しだ。
ただ、値段の割に量が少なく感じるのは私だけだろうか。

期待に胃袋を膨らませて希少部位を待つ。
まずは、ササミ。
おじさんの店員さんが焼いてくれるというので任せておいたが、網の場所による炭の火力の強弱も全く確認せずにお肉を乗せていき、挙句他のテーブルの片付けに追われて全くお肉の様子を見ない。
お肉は自分で焼くものだが、もし店員さんが焼いてくれるのなら、お肉を網に乗せるなんて誰でもできる、お客さんに代わって店員さんがするのはそこから絶妙な焼き加減に仕上げることだろう。
ちなみに見ているこちらが感服するほどの焼き技を持っているのは、よろにくのオーナー桑原さんだろうか。
結局途中から自分達で焼くことにしたが、Meatへの愛情が感じられない店員さんほど腹が立つものはない。
このササミはジューシーな旨みがあり、さすがぱっぷHOUSEといったところ。

次は腕三角。
肉質の問題か、火入れが足りなかったのか、若干固めの肉質の印象。
赤身の腕ならくにもとの方が数段上だろう。

肩ロースの巻きに近いのが芯三角。
この芯三角部分だけを食べるのは実は今回が初めて。
リブロースの巻きほどの蕩け具合ではないが、こちらもかなりの旨さ。

ここで登場したのが、シャトーブリアン
スタミナ苑やくにもとの様な職人系の名店と同じように、タレで味付けした薄切りだ。
これが非常に旨い。
柔らかい肉質、そしてタレに負けない甘みのある赤身。
ぱっぷHOUSEシャトーブリアンは初めてだったが、これは反則的な旨さだ。
ヒレシャトーブリアン)だと塩を振ってあるお店がほとんどだが、肉質と職人技に自信のあるお店だからこそタレで提供できるのだろう。

お任せ最後は、ぱっぷHOUSEおなじみのハネシタ。
いつもながらの美しいサシが入ったMeatを軽く炙ると、なんとも言えない甘さ。
ボーナスが入ったら、この大判のハネシタを大人買いして、ハネシタだけで満腹になってみたいと妄想をしてしまうほどの旨さ。

今回の特典である希少部位1品は肩芯。
でてきたMeatに唖然。
この日一番の官能的な姿。
半端じゃないサシ。
これが最高に旨い。
なんとも表現できない。
さっきまでロースの最高部位はハネシタだと思っていたが、早くも崩れ去ってしまうほどだ。
とにかく甘さがすごいし、このサシからは想像するほどのしつこさも全くない。
サシだけじゃなくて、肉自体の旨みが本当にすごい。
正直感動。

ぱっぷHOUSEは全体的に値段が高いので、なかなか訪れる事はないが、本当に旨い焼肉が食べたい時に決して裏切らない名店だろう。
渋谷の本店と新宿店を比較して、間違いなく言えることは、直営店とフランチャイズ店は全く別物だということ。