No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2009年2月25日 よろにく

今回なんとVANNEさんが大阪・京都に行かれていてお店にいない間の訪問である。
若干の不安を抱きつつも、『とっておきのお肉を用意してある』というVANNEさんの言葉に期待してお店の階段を下りていった。
最初に言ってしまうが、何も不安など必要なかった。
相変わらずのやば過ぎる旨さに感動した。
ただ、VANNEさんの肉話を聞きながらであれば、更に楽しめたのは間違いないだろうが。
VANNEさんが準備しておいてくれたメニューはこんな感じ。
まずは刺身盛合せ(ユッケ、イチボ、センマイ刺し)とタテバラの握り。
どれも相変わらずの旨さ。
個人的にタテバラの甘さと酢飯の組み合わせが特にお気に入りである。


焼き1皿目は素晴らしいサシが入ったシャトーブリアン
1枚は両面焼き、2枚目は片面焼きで味わいの違いを楽しむ。
脂ではなくお肉の赤身自体の甘さが際立っている。
最近の焼肉屋さんでもシャトーブリアンを出すお店は増えているが、ここまでの肉質にはそう出会えないだろう。
ちなみに"よろにく"のシャトーブリアン仕入れ先は、銀座のステーキ屋さん"かわむら"と同じ。


焼き2皿目はタン元、ハラミ、イチボ、巻きを塩で。
これは驚愕の盛合せだ。
誰がここまで旨いと想定していただろう。

タン元の旨さはいつも通りと言えばそうなのだが、素晴らしいの一言。
タン1本から、これほどのタン元はいったい何切れ取れるのだろうか!?

今年は特に旨いハラミに出会う事が多いのだが、今のところ2009年の暫定ハラミ王者は今回のハラミかも。
肉繊維に荒々しさと繊細さを共存させ、溢れる肉汁の旨さは"最高"と叫びたい。

他にもイチボも巻きも大満足な旨さ。
これらも"他にどんなお店で味わえるのか?"というほどのレベルである。


焼き3皿目はカタサンカク、ランボソ、ヒレ(薄切り)をタレで。

カタサンカク、ランボソと赤身のしっかりとした旨さが堪能できる。
しっかりと熟成された赤身からは、旨みが溢れ出している。


これほど旨いカタサンカク、ランボソの存在を打ち消してしまうかの様な衝撃があるのが薄切りのヒレだろう。
残念ながら、これは食べてもらわないと分からないのだが、脂が少ないので蕩けるわけではないが、唇や舌で圧力を加えただけで崩れていく肉繊維を噛み締めた時の甘みは最上級の証だろう。

焼き4皿目はミスジと巻きをタレで。
ミスジの上品な味わいに酔いしれてしまう。
やはり先日食べた"傳々"のミスジとは比べ物にならない。
比べるという行為が牛に失礼かもしれない。

素晴らしく細かいサシの入った巻きもいつも通りの旨さ。
やはり個人的には、巻きは"タレたっぷりでご飯と一緒に"が一番。

続いては、厚切りのサーロインをモミダレ付きとモミダレなしで。
言う必要もないだろうが、両方とも旨い。


その後はミノとコプチャンが続いて、極上Meatの饗宴は終わりかと思われた時に最後のMeatが登場した。


お店ではシルクロースと呼ばれる薄切りのサーロインである。
撃沈である。
あまりに旨すぎて戦闘不能状態になった。

最後は素麺とかき氷までサービスしてもらって終了だったが、この満足度はさすが都内最高峰のお店である。
お店をでた瞬間に次の訪問が待ち遠しいと思わせてくれるのは、"よろにく"か"くにもと"位しか思いつかない。