No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2009年6月5日 名門

長い間ずっと行ってみたかったが行けなかったお店、名門。
中村店長の絶倫コースを頼むことができる知人が私にはいなかった。
これまで、私がどれだけ歯痒い思いをしてきたことか。
今回ある焼肉屋さんの店長のおかげで、遂に名門の絶倫コースに辿り着いたのだ。
本当にありがとうございます!
海苔をつまみながら絶倫コーススタート。
まずレバ刺し。
個人的にはもう少し厚切りのレバ刺しが好きなのだが、そんな思いを吹き飛ばす旨さ。
何と言っても鮮度が良くて、甘みが抜群である。

センマイ刺しは、今まで食べてきたセンマイ刺しとは全くの別物。
厚みのある部分のみを切り出しているのだが、これが旨いのだ。
当然臭みなど皆無で、何とも言えない歯ざわりに大満足である。

旨いハツ刺しを食べさせてくれるお店というと、ゆうじや傳々が頭に浮かぶが、今日から名門も仲間入り決定。
しっかりした歯ごたえと、噛む毎に感じる旨み、素晴らしいハツではないか。

キムチをつまんで、テール蒸し、モツ煮込みを食べてからいよいよ焼きへ。
タン元は両面焼きと片面焼きの2種類を食べ比べ。
くぅ〜いいタンじゃないか。
薄切りゆえ、表面に出てきてしまった肉汁が旨いのなんの。
これ厚切りで食べてみたい。


名物のサガリは豪快に塊で焼かれていく。
牛に関する薀蓄を話しながら、実に手際よくサガリを焼き上げていく中村店長。
中村店長が歌いながら山葵をつけてくれたサガリは、噛む毎に肉汁が溢れえてくる仕上がり。
柔らかいのだが、しっかりした肉繊維で、旨みの宝庫である。



ガリの次はハラミ。
ハラミの中でも一番厚みがあって旨い部分である。
最近よろにくで遭遇するハラミがあまりに素晴らしいこともあり、感動は若干少なめだが、これも十分な旨さ。

お肉が出てきた時に、それが何だかよく分からない事はあまりないのだが、これは正直分からなかった。
それがギアラである。
3層になっているギアラで、これもギアラの塊の中で特上部分のようだ。
しっかりと焼いて、歯ごたえと溢れる旨みの両方を楽しむ。
これは新しい世界に辿り着いた印象。

傳々のホルモンを彷彿させる素晴らしいシマショウが登場した。
脂の甘みが最高のシマショウである。
シマショウと一緒に盛られてきたミノは、シコシコとした食感で非常に旨い。

芯ロースはサシを見る限りあまり期待できない印象。
和経産ということで、かなり硬めの肉質を想像していたが、サシが少ない分さっぱりとしていて、赤身はかなり柔らかだ。
当然蕩ける食感は皆無だが、赤身の旨みはあり、これはこれで"あり"なのだろう。

カルビは三角バラの部分が登場した。
細かなサシが私の心を揺さぶる。
大根おろしでさっぱりと食べたが、脂の甘みが旨い。
これは素晴らしい三角バラだ。

最後は名物スーパーホルモン。
焼き上げる技はお見事だが、タレがしつこすぎて、2切れで十分な感じだ。


クッパ、高級イタリアンジェラートで絶倫コースは終了となった。
それにしても中村店長の話は面白く、非常に気分よくお肉を食べ進めることができた。
正肉は正直平凡な印象を受けるが、ホルモン(今回はスーパーホルモンを除く)は総じてレベルが高く、名門でしか食べれないものも多いだろう。
難点といえば、その値段の高さであろう。
中村店長のパフォーマンス代をプラスと考えても、正直かなり高額な請求ではないかと個人的には思った。
しかし、この唯一無二のお店に何度か通って、その真髄に触れてみたい。
今後も絶倫コースを味わえるよう、中村店長にお願いをしてお店をあとにしたのだ。