No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2010年2月20日 焼肉酒家 傳々

息子と嫁さんが、焼肉を食べたい、と言い出した。
悩む素振りを見せつつ、心では歓喜の雄叫びをあげていた(笑)
平日の姿からは想像しにくいかもしれないが、休日の傳々は家族連れには非常に居心地が良いのだ。
刺身盛合せは牛刺し、ユッケ、タンユッケ、ミノ刺し。
内臓が苦手な嫁さんの為にアレンジされている。牛刺しは旨みがしっかりしている。
付け合わせのミョウガと一緒に食べると相性もバッチリ。
ユッケは久しぶりに食べたがかなりの旨さ。
正直、毎回食べたい位だ。タンユッケはタンの旨みと食感、そしてタレの良さが相まって、至福の瞬間をもたらせてくれる。
今回のミノ刺しは普通の旨さ。

厚切りでお願いしたタンは、想像以上の厚切りの見事なタン元。
じっくりと焼き上げられたタン元は隠し包丁のおかげてサクサク感が倍増していて旨い。
ただ、極厚タンでのみ味わう事のできる『奇跡の旨み』に出会うことはできなかった。

衝撃的だったのがハラミ。
肉繊維が太くしっかりしているのだが、その弾力が素晴らしく、凝縮されたような濃い旨みを感じる事ができる。

ヒレはいつものシャトーブリアンではなく端の部分。
シャトーブリアンに肉汁のジューシーさでは及ばないが、柔らかさと旨みは一級品。

イチボは先日食べた時よりも風味・旨みが増している感じがするが、これが熟成の進行だろうか。
タレでも食べてみたくなる旨さ。

見事なカットのハネシタは霜降り肉の見本のようだ。
一見大きすぎるような印象を受けるが、丸めて食べると計算し尽くされたカットであることが分かる。
絶妙な厚さによって噛み締める食感が素晴らしく、溢れる甘みと旨みの融合に陶酔するのみ。

嫁さんがホルモン系を食べれない為に、上ミノは一人用。
いつも「もっと食べたい」と思っていた願望が遂に適った瞬間である。
あ〜最高!

塩ホルモンも一切れだけ。
うんうん、やっぱり旨い。

カブリはロースというよりバラに近い脂の強さを感じる。
しっかりした噛み応えは非常に好みだ。

ミスジは見た目のサシと違って、あっさりと食べられる。
風味もあって、旨みも抜群だ。

リブ芯は小振りな判が嬉しい限りだが、サシがちょっと粗め。
食べた感じは、筋や脂の濃さはなく、なんとも優しい甘みで旨い。

〆の冷麺と一緒に食べたのは中バラ。
濃厚な脂の旨みと冷麺のマッチングは私を虜にしている。


ちなみに息子の為にお願いしたカイノミを分けてもらったが、このカイノミが恐ろしく旨かった。

息子が望んでいるかどうかは不明だが、焼肉英才教育は今後も続く。