No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2010年11月2日 和牛焼肉 KIM

今年オープンしたばかりにもかかわらず、"よろにく"、"傳々"と並ぶ都内トップを争う立場にいる"KIM"。
その真の実力が分かるのがお任せコース。
基本となる焼肉のレベルは勿論、『焼き』以外の肉料理のレベルの高さも、このお店の魅力の一つだろう。
白センマイ刺し
このセンマイと香味野菜のシャキシャキとした食感と三杯酢のさわやかさは、相変わらずの旨さ。
ぜひコースの定番にして欲しい一品。
中毒度 4

湯引きミノの辛子酢味噌和え
辛子よりは酢味噌の味わいが強いのだが、とにかくミノの食感が良い。
すごく良い。
中毒度 4

ユッケ軍艦巻き
ぶつ切りにされたユッケからはしっかりした和牛らしい旨みが感じられる。
シャリも抜群に旨いので、握りを出す焼肉屋さんはぜひ見習って欲しい。
中毒度 5

シャトーブリアン
5番であろうと想像できる見事なmeat。
ジュワリと旨みが溢れるが、恐ろしくすっきりしている。
雌牛らしい食感と旨みには、ただただ頷いてしまう。
中毒度 5++


モツ煮
ここから一気に焼きかと思っていたが、モツ煮で小休止。
"ゆうじ"のモツ煮を彷彿させる甘みのある出汁。
焼肉屋さんで、モツ煮が『完璧な料理』として昇華しているのは"ゆうじ"と"KIM"くらいではないだろうか。
中毒度 5

タンユッケ
プレーンとタレでもまれた2種類が登場。
プレーンのタンユッケは、生姜醤油で食べる。
カットによるのだが、食感がそれほど良くなく、"きらく亭"や"傳々"と比べるとワンランク落ちる。
生の為、旨みが若干弱いので、プレーンの生姜醤油よりタレが好み。
中毒度 3


上タン
タン中からタン元付近を"金竜山"の様な薄切りカット。
水分がかなり飛んでいる感じだが、旨みはしっかりしている。
もう少しジューシーさがあれば満点だろう。
中毒度 4

特選タン
タン元の厚切り。
風味、歯応え、旨み、どれをとっても申し分なし。
タン好きを虜にする驚愕の一切れ。
中毒度 5


タン筋角煮
これは初めて!
ホロホロ崩れるタン筋に染みたタレの旨さに、思わず笑みがこぼれる。
中毒度 4

タン筋
再び焼き物でタン。
カリッカリに焼き上げ、筋から甘みを引き出すのだが、これが長芋ご飯と相性抜群で、お箸が止まらないほど。
中毒度 4


タンの喉部分。
硬さもそれ程なく、意外に(?)旨い。
中毒度 3

タン先
"金竜山"の並のタンを彷彿させられる。
タン先といえど、しっかりとしたカットによって、見事な味わい。
中毒度 3.5

肩三角
モミダレの香ばしさと、お肉自体の風味が見事に調和。
しっかりした隠し包丁と雌牛特有の肉質があいまって、柔らかで濃厚な旨み。
中毒度 5

特選ハラミ
2センチを超えるであろうずっしりとした厚み、細かなサシが万遍なく入った断面、見ただけで一同に感嘆の声が漏れる。
香ばしさを与えつつ、かといってモミダレを焦がさないように、そして肉塊の中の肉汁に熱を入れていく。
見事に焼きあがったハラミの旨さは、見た目どおりか見た目以上のもの。
モミダレの甘さが強いので、塩ダレでも食べてみたかった。
中毒度 4

トモサンカク
旨いことは旨いのだが、プレーンだったので、ちょっとぼやけた感じ。
タレか塩ダレでインパクトがあれば。
中毒度 2

イチボ
蕩ける食感と赤身自体の旨みが完璧。
他の部位では味わえないかもしれない最高のイチボ。
中毒度 5+

ミスジ
定番ともいえるミスジ
しかし何度食べても、理屈ぬきで旨い。
あえて塩ダレでも食べてみたいのだが。
中毒度 4

中落ち
よく焼いて筋の旨さを味わおうと思ったのだが、筋がほとんどなく、贅沢なカット。
中落ちとは思えない柔らかさで、ジューシーさは中落ちらしい。
中毒度 3

タン筋の岩塩包み
タン筋の巨大な塊に風味をつけて、岩塩に包んで焼き上げる。
焼きは厨房でしていただき、焼き上がりまで1時間半ほどかかる。
この時点で既に満腹だったのだが、ギュッと詰まった旨みがガツンと押し寄せる。
それにしても、肉がギュッと締まっているので、歯応えもすごい。
満腹状態を完全にオーバーしてしまった(笑)
中毒度 3.5



後から思い出すと、すごい種類のタンを食べたものだ。
どれも旨かったが、さすがに食べ過ぎた(汗)
お任せコースの完成度の高さには本当に驚かされる。
この勢いで都内の焼肉勢力図に衝撃を与えて欲しいものだ。