No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2011年8月29日 よろにく


100年に1度の『いい焼肉の日(2011年8月29日)』。
全国の肉好きの間では、先日のなでしこを凌ぐ盛り上がりを見せていた(はず)。
こんな記念日に訪れるのであれば、ここ"よろにく"しかないであろう。
VANNEさん渾身のお任せコースを紹介するが、その全てが"amazing"だったので、満足度は乗せる必要もないだろう。
シンシン刺し
しっとりとした舌触りで、赤身のコクが湧き上がってくる。
繊細でありながら、力強い。

ザブトン刺し
シンシンのようなコクはないが、他の部位ではなかなか体験できない魅惑の食感。
常温でもサシが溶けてテカテカになってしまうようなお肉を口の中に入れればどうなるか、誰でも想像がつくだろう。

センマイ刺し
シャキシャキ、コリコリと、噛み切る毎に伝わる歯応えが心地良い。

シンシン
刺身で食べたシンシンを厚切りで焼き上げる。
それにしてもすごいシンシンだ。
火を入れることによって、お肉らしい味わいが刺身よりもより濃厚に感じられる。
鼻に抜ける香りも芳醇で素晴らしい。


タン元
ピンク色の綺麗なタン元は、生の黒タンらしいザクザクとした食感でありながら、キメの細かさを感じさせる舌触り。
その上、弾けるように溢れる肉汁は旨みの塊のよう。

ミノ、牛筋詰めしし唐の唐揚げ
唐揚げにしてもミノ特有のサクサク感が活きていて、衣とのマッチングもぴったり。
牛筋が詰められたしし唐は初体験だが、このマッチングも完璧。
揚げ物でも旨い部位、食べ方を研究し尽くしているのがよく分かる。


ハラミ
ラッキーなことに、今回も松阪牛のハラミ。
前回同様、ハラミというよりもカイノミのような肉繊維。
それでいて、旨みの濃厚さや口に広がる鉄分の感じは、ハラミのそれなのだ。


ヒレのローストビーフ ユッケ乗せ
ヒレのローストビーフは2回目。
今回はバケットにユッケをソース代わりに乗せて食べる。
一口目はユッケが主張しすぎてて、ヒレの繊細な味わいを消してしまっている。
二口目はユッケを少なめに。
これが思わず笑みが漏れてしまうレベル。
やはり主役はヒレなのだが、このヒレのローストビーフの完成度が高すぎる。



残ったユッケは当然ペロリと。

シンシン(薄切り)
厚切りのシンシンよりも味わいが軽く感じるが、その分スーっと甘みが広がる感じ。

シャトーブリアン(薄切り)
ふんわりとした食感は、最高級の黒毛和牛の賜物。
舌で旨みを追いかけてしまうような錯覚に陥る。

ミノ
新鮮な北寄貝のような食感。
厚切りでも食べてみたくなる。

サーロインと松茸の串焼き
サーロインと松茸を交互に挟んで焼き上げる。
松茸がサーロインの肉汁を吸って、お互いが旨みを高め合う。
普段松茸など食べない私であるが、これは素直に旨いとしか言えない。


シルクロースの白菜包み蒸し
ジューシーで、白菜の食感が薄切りサーロインの食感を更に際立たせている。
完成された肉料理。


ミスジ
今回の驚愕の変化球コースの中で、定番メニューではあるが、やはり肉質、カットそして味付けといった全てのバランスを考え尽くされたメニューは何度食べても旨い。

シルクロース
レアめで食べても香ばしさを加えても旨いのだが、やはり敢えて焼きムラを作って、食感や味わいにグラデーションを作る焼き方が好みだな。

ヒレカツ
自宅で作るヒレカツとは素材も揚げ方も全く別物。
薄いので油っぽさはなく、サクッとした食感でシャトーブリアンの繊細な食感を包み込んでいる。
感無量。
ヒレカツが黄金色に輝いている。



ユッケオムライス
〆の一品。
ユッケがざっくざく。

ベースの焼肉は勿論、その他の肉料理の完成度は驚愕に値する。
さらに訪れるたびに現れる新メニュー。
焼肉界の最高峰としての地位は揺るぎそうもない。