No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2012年2月14日 七厘


薄切りタレのサーロインが食べたくなった時、真っ先に頭に浮かぶお店が"七厘"。
余分な脂や筋を綺麗に惜しげもなく切り落とし、お肉の味がダイレクトに伝わるようなほんのちょっと厚めのカットが、肉好きの心を掴んで離さない。
幻のタン
お任せ以外に別途オーダーしたタン。
満遍無くタンを使い切るため、タン元以外にタン先やタン筋もセットになっているが、食べてみると、これらがただのおまけじゃない事が分かる。
臭みがないジューシーな肉汁で、パンチ力のある旨みを持っている。
とは言え、主役はあくまでもタン元。
ギュッと詰まった密度の高い肉繊維に閉じこめられた肉汁は、芳醇な風味と旨みを一気に解き放つ。
一切の妥協を許さない、正真正銘の最高のタン元がそこにある。
満足度 5

サーロイン
これが食べたくて仕方なかったのだ。
蕩ける食感ではなく、適度な噛み応えが心地良い。
旨みはあるが、それほど強いわけではなく、ピークをちょっとだけ外したような印象。
年末に"七厘"で食べたサーロインがあまりに旨かったので、ついつい比較してしまっているのかも。。。
満足度 4

巻き
厚みのあるカットで、ジューシー感が強調されている。
かなりのサシだが、塩ダレとのマッチングがよく、くどさを感じさせない。
満足度 4

カニ
さっぱりとしていながら、主張の強い旨みを感じる。
ポテンシャル高し。
満足度 4

ランボソ
肉質的には、もう少し薄切りの方が食べやすいかな。
ジューシーさが弱く、サーロインで感じたような若干ピークを過ぎた印象を受ける。
満足度 3

ミスジ
食感は素晴らしいが、お肉の味が少し弱い。
見た目は完璧なのだが。
満足度 3

イチボ
サシは入っているが、サシの甘みに全く踊らされない濃厚な味わい。
特に最後の一片まで消えることのない旨みに脱帽。
これは最高。
満足度 5


切り落とし
ウワミスジやサーロイン等々贅沢な部位が織り交ぜられている。
一つ一つの部位を想像しながらの宝探しは、非常に楽しく、そして旨い。
サービスとは言え、正規料金を考えても、オーダー必須と言える。
満足度 4

通常1頭買いと言えば、ブレがあるのは当然だが、5番の雌牛に拘った仕入れがそのブレを見事に小さくしている。
年末に食べた長期肥育の近江牛の旨みがあまりに強烈だったとはいえ、それ以外も常にハイレベルなのお肉達にはただただ驚くばかり。