No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2012年3月12日 七厘

年に数回、焼肉を食べに行くときにカメラを忘れてしまうことがある。
今回もそんな中の1回なのだが、よりによって何故"七厘"の時なのだろうか。
冷凍バリバリのお肉もよく見かける世の中で、艶やかな生の状態の良いお肉が鎮座するこの光景を、携帯で撮らなくてはならない自分に腹が立つ。

"七厘"は一頭買いしているのだが、それでどのお肉も常に状態が良いというのは、実はすごいことではないだろうか。
一頭買いであれば、当然回転が良くなければ、だんだんとお肉の鮮度も落ちてくるのだが、そんなこととは関係のないレベルでお肉を提供し続ける姿は、手放しで賞賛すべきだろう。

今回もサーロインやザブトンといった霜降りの部位も、くどさ等皆無で、何切れでも食べたくなる旨さ。

5番の雌牛だけを仕入れているが、肥育農家に丹精込めて育てられたことを感じさせるサシも素晴らしいが、一口噛んで感動できる食感を生み出す肌理の細かな肉繊維も恐ろしい。

数多くのお店に訪問をしているが、今年最も多くの訪問になりそうな予感がするお店は"七厘"かな。
今回もその最高の肉質、確かなカット、そして他のお店で真似のできないCPの良さを体感してしまった。