No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2012年4月6日 七厘


前日、極上の黒毛和牛を堪能した三ノ輪駅で、この日も下車。
この日は直前の予約ではなく、ずいぶん前から業界の意見交換をするための会として予約をしていたのだ。
ということで、大人数であったにもかかわらず、幻のタンもしっかりと確保しておいてもらえたのだ。
幻のタン
脂が少ないので、いつも最初に食べるタン先だが、目を疑うようなピンク色で登場。
プルップルの滑らかさで、食感と旨みのバランスも満点。
タン先以上にプルップルだったのがタン元。
厚切り故感じることの出来る極上の歯切れ。
何より、どこまでも湧き出る肉汁には、最高の風味が詰まっている。
満足度 5


サーロイン
普段から盛り付けが綺麗な"七厘"だが、大人数の場合、その技は更に冴える。
見た目だけで歓声が上がったが、それを食べると、歓声は唸りに変わる。
ダイナミックな見た目と違って、繊細な食感と、赤身の濃い旨みには驚かされる。
満足度 5

ハラミ
私の好きなハラミとは、適度な弾力で荒々しさすら感じる肉繊維に、臭みのない濃厚なスープを溜め込んだものだが、このハラミは、その全てを満たしている。
満足度 5

巻き
巻きは巻きでも、前日とは位置がちょっと違う。
こちらも旨いが、バランスと言う点では、前日のものに軍配が上がるかな。
満足度 4

ミスジ
繊細さだけではなく、ランプを彷彿させるような濃厚な味わいを持っている。
このミスジなら、ちょい焼きは勿論、よく焼きでも驚くほど旨い。
満足度 4

シンシン
丸めたシンシンに前歯を立てると、実に心地よく歯が入っていく。
ただ柔らかいのではなく、存在感のある肉繊維と旨みによるものだろう。
満足度 5

イチボ
柔らかでジューシー。
塩味で食べる焼肉として素晴らしいのだが、イチボ特有の力強さが欲しい。
満足度 4

カニ
サシではなく、赤身の繊維に詰まった肉汁から生じるジューシーさ。
そして、さっぱりとした旨み。
すき焼きやしゃぶしゃぶでも食べてみたい部位。
満足度 4

切り落とし
そう、この切り落としはサービスです。
一般的なお店の上ロースや上カルビよりもすごいものが出てきている。
サーロインやイチボ、ザブトン等、1切れ1切れ宝探しをするのだが、全てが宝で出来ているようだ。
満足度 5

ヒレ
やはり最後はこれで〆たい。
黒毛和牛の雌牛だからこそ感じられるこの味わい。
ここまでのど越し良いお肉があるだろうか。
満足度 4


この日は隣の席に偶然知人が座っていた。
高校の同級生であり、極真では同じ道場であり、今は弁護士さん。
こんな偶然を起こすのも"七厘"の凄さなのかな。