No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2012年5月1日 OGINO


フレンチの名店"OGINO"。
フレンチは私にとって縁のない世界ではあるが、今回は牛肉に対する火入れの勉強がしたくて、常連さんに連れて行ってもらった。
そして、この常連さんのおかげで、特別に牛肉を仕入れてもらい、牛肉尽くしの会となったことに感謝。
はやる気持ちを抑えつつ、まずは前菜として、豚のリエットやパテ・ド・カンパーニュ。
経験値が低い分野だが、これだけで今まで行ったことのあるお店とは違うのが分かる。
バケットが止まらない。。


最近たまに食べる馬肉のタルタルも、クセが無くて絶妙な味付け。

いよいよ牛肉の出番になると、最初はお店の定番でもある黒毛和牛ランプのステーキ。
厚切りのランプだが、実に見事な火入れで、お手本のようだ。
普段、厚切りのお肉は塩で食べる事が多いが、ソースが旨くて、新鮮な気持ちにさせられる。

山形県産の子牛のロースは骨付きで。
通常子牛はホルスタイン等で、黒毛和牛はほとんどないと思っていたが、これは黒毛和牛らしい。
子牛の味わいは非常に淡白なので、ソースで食べるフレンチにマッチした食べ方だろう。
そして、難しい骨付きで焼き上げることによって、焼きムラができ、ソースと共に淡白な子牛に力強い印象を与えてくれている。

いよいよ巨大な塊のお肉である。
まずはオージービーフのサーロイン。
惚れ惚れするような断面からは、時間をかけて火入れしたことが分かる。
黒毛和牛のようなサシの甘みはなく、赤身から溢れる肉汁の純度が高い。
見事な火入れだなぁ〜。


続いて、徳島和牛のサーロイン。
こちらも分厚いブロックを丁寧に焼いたのが伝わる断面。
肉汁と溶けた脂が口の中で溢れ返っている。
絶妙な火入れで、しかもフレンチらしいソースで、量が多くてもペロリと食べれてしまう。


今回は火入れも勉強になったが、ソースについても勉強になった。
最近の焼肉屋さんは、和食出身やフレンチ出身の方も増えてきてるので、ぜひ創作的なソースに出会ったみたい。