No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2012年6月6日 焼肉酒家 傳々




私はなんと欲深い人間なのだろうか。
恥ずかしながら、私は食欲というか、肉欲があまりに強すぎて、自分で自分をコントロールできない時がある。
今回は、この異常なまでの肉欲を満たしてくれるお任せコースに遭遇したので、その存在を紹介したい。
前菜盛り合わせ
まず前菜がハラミ、タン元、レバ、ハツ、センマイの盛り合わせで、いきなりテンションがあがる。
特にハラミは、サシがバターのようにネットリとしていて、舌の上で甘みが広がる。
当然臭みなど感じられない。


しゃぶしゃぶ
艶やかなタン元とツラミを昆布出汁のしゃぶしゃぶで。
タン元は、通常イメージするような厚さよりも若干厚めにカットされていて、ポン酢で食べてもタン特有の甘みが感じられる。
また、焼きとはまた違った食感で、表面は滑らかで、ぷるんぷるんの弾力が心地良い。
肉の味が凝縮されたような力強さを感じさせてくれたのがツラミ。
ポン酢や一緒に食べる豆苗とのバランスがしっかりと取れている。



上ミノ
"傳々"の定番メニューであり、私の大好きなメニューでもある。
今回はちょっと水っぽい感じがするのが残念。

ホルモン
たっぷりと脂のついたシマチョウは、ガスではなく炭火でこそその本領を発揮する。
じゅわっと広がる甘みと、歯切れ抜群の皮がシマチョウ好きの心を鷲掴みにする。

ハラミ
分厚い部分を贅沢にカットしたハラミには、見る者を魅了する美しいサシが入っている。
薄切りとは思えないほど、ハラミらしい肉繊維の食感で、厚切りでも食べてみたくなるほど。

シャトーブリアン
小振りの判、うっすらと入った粉雪のようなサシ、繊細な肉繊維、そしてぐっと湧き上がってくるような旨み。
個体識別番号からは去勢で、肥育期間もそれほど長くないことが分かるが、それを感じさせない素晴らしさを感じた。
これも『目利き』というものであろうか。
"傳々"のポテンシャルを再認識。

すき焼き
しゃぶしゃぶ、焼肉と続いて、今度はすき焼きも。
炭火を足している間に、常温で脂が溶け出すサーロインが、今か今かと出番を待っている。
最初に砂糖を鍋に敷く関西風のすき焼きで、しっかりと焼かれることによって香ばしさが強く、肉の旨みもある。
ちょっと醤油が強くて、辛目の味付けであったが、卵がバランスをとってくれている。



牛骨ラーメン
〆は手作りの牛骨ラーメンで、麺は自家製でモチモチ。
ニンニクがしっかり効いたスープと極太麺の相性良し。
ただし、私の胃腸はタンパク質と脂質専門で、炭水化物への耐性がそこまで強くないので、味見程度にしておく。

完全に貪欲な肉欲を満足させられてしまった。
あまりに満足で、言う事がない。。。
すぐにでも再訪したいが、感動をさらに高める為に、なんとか再訪を7月まで我慢しよう。
拷問だな、これは。