No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2013年12月20日 王十里


焼肉の王道を"くにもと"で満喫したのだが、何かが足りない。
そうホルモンだ。
そして気分的にどうしても食べたいホルモンがある。
あの甘辛いタレで揉み込まれた唯一無二のホルモンが。
このお店に行ったらあのメニューが食べたい、いや、あのメニューを食べるためにこのお店に行きたい、という衝動に駆られる程のメニューがある。
それが"王十里"の特上ミノと特上ホルモンだ。

特上ミノはこれでもか!というほど分厚いミノを焼きながらお店のお母さんが手際良くハサミでカットし、食べ易く、それでいてザクザクとした食感が最高潮に達すようにしてくれる。
分厚い塊と若干薄い塊でばらつきがあるが、大当たりのミノに遭遇するとこの世のものとは思えないほどの奇跡の食感を体験できる。



特上ホルモンは巷で言われるマルチョウのこと。
ただし、ただのマルチョウではない。
未だかつて見たこともないような太さなのだ。
お母さんはそのシマチョウを転がしながら丁寧に焼き、皮からはみ出た脂を贅沢に切り落とし、焦げないように焼きあがる。
この芸術的な手捌きは一種の伝統技術かもしれない。
焼き上がったマルチョウの甘みは格別で甘辛のタレとは見事な調和を感じさせてくれる。
ただ、冷凍をかけているからなのか!?皮の食感がちょっとトロトロ過ぎて気になってしまう。



世に言う『キラーミート』を2つも擁する焼肉屋さん。
こんなお店だからこそ、どんな時代にあっても繁盛し続けることが出来るのだろう。