No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2014年1月7日 焼肉屋さんのしみず


個人的に、今最もCPが良いと思っている焼肉屋さんがある。
まず絶対的な価格がまず安い。
それでいて、2倍近い価格帯のお店以上の品質の正肉が目の前に運ばれてくる。
"しみず"を訪れたのであれば必ず頼まなくてはならないのは5点盛り。
盛合わせの中身は日によって違うが、基本的には肩パーツの中の部位が並ぶ。
この日はトウガラシ、クリ、肩芯、巻き、エンピツ。
肩芯、巻き、エンピツといった肩ロース三銃士はあっさりとした上質な脂で赤身の旨みと脂の甘さのバランスが良い。
三銃士に比べると派手さは劣るが、この日のトウガラシとクリの濃厚な旨みは秀逸。
特にトウガラシは生産者に感謝を伝えたくなるほどで、しっとりとした食感にはっきりと自己主張する旨みに酔いしれた。
ちなみにこれで2,000円ちょいというのは驚異的としか言えない。

(トウガラシ)

(クリ)

(肩芯)

(巻き)

(エンピツ)

(エンピツ復元後)

5点盛りと比べると少々値が張るかもしれないが、品質を考えれば抜群のCPな厚切り上タンとハラミ、サガリも常に外れがない。
厚切り上タンはとにかく分厚く、この厚さで勝負できるのは"炭焼喰人"くらいではないだろうか。
もちろん厚さだけでなく、サクップルっとした食感と止めどなく溢れる肉汁の旨さは筆舌に尽くし難い。


ハラミとサガリはセットで頼めば、それぞれの良さをより分かる。
そして臭みのないピュアな味わいを存分に楽しめる。

ちなみに"しみず"はホルモンも本当に懐に優しい。
それでいて抜群の鮮度。
この日もそのクオリティをまざまざと見せ付けてくれた。
(テール)

(ミノ)

(シマチョウ)

ちなみにこの日は2014年に芝浦で屠畜された個体の内臓系の初出荷の日であり、タン、ハラミはもちろんこれらのホルモン類は市場に品薄で、上物を仕入れるのは至難の技であったはずだ。
それにもかかわらずこのクオリティの内臓を取り揃える"しみず"の仕入れ力には驚くほかない。