No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2014年7月15日 くにもと 本店



扉を開けた瞬間に迎えてくれる職人気質の店主の笑顔。
細かいところまで行き届く女将さんの接客。
そして技術が冴え渡った焼肉。
心から旨いと思う。
ローストビーフ
シンタマにじっくりと火を入れたローストビーフ
肉の味はそこまで強くないが、タレを含めた全体のバランスが取れていている。
満足度 3

上ハラミ(上等セット)
適度にサシの入った上物で、焼き上がりは水分を感じさせないのだが、肉繊維を噛み千切った瞬間に旨みの津波が押し寄せる。
塩ダレの塩梅も絶妙。
満足度 4

ランプ(上等セット)
ランプにしてはちょい厚切りだが、食べやすく隠し包丁が入っている。
風味もあるが、肉の味はそこまで強くない。
満足度 3

イチボ(上等セット)
口の中で赤身と肉汁と溶けたサシの甘みが絡み合う。
ボリューム感を感じさせるカットも凄い。
満足度 4

肩ロース(上等セット)
肉の味を損なうことなくベストマリアージュを実現する"くにもと"のモミダレとツケダレ。
上品と言うよりもむしろ力強く感じる肩ロースが更に別次元に引き上げられている。
満足度 5

芯玉(上等セット)
しっとりとした甘みと滋味深い味わい。
かつての淡路牛の芯玉の記憶が頭をよぎる。
満足度 4

サーロイン(上等セット)
サシがある部位にも実によく合うタレ。
肉本来の実力以上の旨さが引き出されている。
これこそ焼肉屋さんの仕事の手本ではないだろうか。
満足度 4

切り落とし(タレ)
“七厘”や”しみず”で切り落としを注文したことのある人であれば、ボリュームや肉質を比較して”くにもと”の切り落としを若干高く感じるかもしれない。
私もそういった感情を否定できないのだが、それでも必ず注文してしまう。
それは単純に旨いから。
肉も旨いしタレも旨い。
そして筋や端っこの部分を食べやすくしている職人の技術を見るのが好きだから。
満足度 4

切り落とし(コリアン風味)
コリアン風味も必ず注文すべき。
最近はあまり見かけなくなったちょい辛いタレだが、辛いだけでなく深みのある旨みが共存している。
満足度 4

部位や個体によるカットの調整、そして圧倒的に素材を活かすタレの存在。
これらが"くにもと"の存在を支える柱だろう。
できることなら、以前取り扱っていた淡路牛をもう一度"くにもと"で食べてみたい。
私の中では、淡路牛は"くにもと"で食べてこそ淡路牛なのだ。