No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2014年7月22日 Cossott'e SP


“ら・ぼうふ”の店長から始まって、独立後に弦巻に”コソット”、そして麻布十番に”コソットSP”をオープンさせた込山さんの焼肉道は独学。
独学であそこまで完成させるセンス、そして努力は並大抵のことではない。
逆に独学だからこそ、他のお店とは一線を画した組み立てが可能なのかもしれない。
そんな込山さんが痛めていた首の療養のためしばらくお店を離れていた。
込山さんあっての”コソット”という思いが強い方は多いと思うが、私もそんな一人であり、込山さんのいない”コソット”が(勝手に)心配になって深夜単独で向かう。
込山さんの代わりに調理場に立っていたのは、普段弦巻店を任せされている茅森さん。
この日は焼きをほぼ無しという縛りでお任せをお願いしてみた。
レバ
この日数少ないロースターを使ったメニュー。
とろりとした食感に甘み。
惜しむらくは若干臭みがあること。
ただし甘みの方が圧倒的に強いが。
満足度 3

タン刺し
火を入れてないのにもかかわらずサクリとした歯応えに、噛み締めるごとに溢れる旨み。
舌には甘みが絡む。
満足度 5

シンタマの炙り
これもロースターを。
ここまで肉の味が強いシンタマに出会うのは久しぶり。
サシが入っていない赤身なら何でも旨いのではなく、こういった赤身そのものの旨みが強烈なものは最高だ。
そして赤身を下から押し上げる上品なサシの存在も忘れてはならない。
満足度 5

ネギトロ
黒毛和牛の上品な甘みをネギと海苔がうまくまとめている。
いくらでも食べれる。
満足度 4

シンタマのステーキ
先ほど感動したシンタマを厚切りのステーキでも。
バルサミコと出汁醤油の組み合わせが、ただでさえ味の濃いシンタマをより際立たせる。
満足度 5

ヒレカツ
ヒレのど真ん中のシャトーブリアンに薄い衣をまとませる。
その食感は驚くほど繊細。
肉の表現として適切かどうかは分からないがとにかくフワフワ。
時々冷凍した肉に不自然な柔らかさを感じることがあるが、それとは別次元の艶やかなシルクが幾重にも重ねられているようだ。
繊細な肉繊維からはしっかりとしたジュースが溢れ、これ以上のビフカツには次いつ出会えるのだろうか。
満足度 5+

スペシャル丼
"コソット"名物のスペシャルで丼を作ってもらう。
肉の甘みとご飯のマリアージュが最高。
満足度 4

込山さんのいない"コソット"を勝手に心配していたが、そんなものは大きなお世話であった。
弦巻店を任されている茅森さんの料理は込山さんとはまた違った独特な世界観があり、込山さん復帰後も麻布十番店も弦巻店も通わないと本当の"コソット"を知ることはできないのかもしれない。
茅森さん、ご馳走様でした!
そして現在、込山さんは完全復帰しております!