No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年1月23日 九州和牛 SATOブリアン 本店

意外なことに中央線沿線でお気に入りの焼肉屋さんを見つけることに苦労している。
そんな中央線沿線で孤軍奮闘しているのが阿佐ヶ谷の”サトーブリアン”。
2011年6月にオープンしてから瞬く間に人気店となり、同じ阿佐ヶ谷に2号店も出し、それでも予約が取りにくい程の人気を誇っている。
その秘密は何と言っても店名から伝わるシャトーブリアンへの愛情。
薄切りのシャトーブリアンはタレの味付けで、焼き上がった後は卵に絡める。
繊細な味わいのシャトーブリアンに卵のインパクトを加えたヒレスキである。


シャトーブリアンは焼くだけに留まらず、衣をまとって揚げられる。
ロースに比べると若干淡白なシャトーブリアンだからこそ、衣で閉じ込められることによって芳醇な旨みをより膨らませる。
巷でヒレカツと呼ばれ、羨望の眼差しで見られるこのメニュー、”サトーブリアン”ではブリカツと呼ばれる。

そして”サトーブリアン”の名を一躍世に広めたのはブリ飯によるところが大きい。
厚切りのシャトーブリアンを特製のニンニクバター醤油に潜らせ、熱々のご飯に乗せる。
そしてトドメはその上にニンニクバター醤油を再度かける。


これだけでも頭を殴られたような衝撃を受けるのだが、この日はそこにウニが乗ったウニブリ飯。
ウニのコクのある甘み、ニンニクバター醤油、そして厚切りのシャトーブリアンが官能的に絡み合う。


シャトーブリアン以外も抜かりはない。
タンは根元の部分を厚切りで食べたい。
前歯に感じるサクっとした感触と噛むごとに広がる香りと旨みが最高だ。

そしてハラミ。
Bカットと呼ばれる厚切りを丹念に焼き上げれば、野性味あふれる食感と味わいに酔いしれることが出来る。


また、ハラミは焼きだけでなく、竜田揚げも絶品。
奥歯で一噛みすれば、あまりの旨さに悶絶するだろう。

また、赤身好きにはランボソや霜降り好きにはサーロインもある。
どちらも店主・佐藤さん厳選の九州産の黒毛和牛だ。



店内のスタッフもアルバイトとは思えないほどしっかりしていて、居心地の良さも間違いない。
こんな空間で佐藤さんのお任せコースに身を委ねる時間は格別。