No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年5月20日 みやす


散々肉を食べまくった結果、個人的に日本一のステーキだと感じたのが"神戸あら皮"。
とにかく圧倒的に肉が違う。
信頼を寄せ、長年付き合っている生産者に"神戸あら皮"用の飼料を与えてもらい、"神戸あら皮"の為だけに肥育してもらっている牛を使っているとのこと。
その肉を炉窯で焼いたステーキ。
この世にあれ以上のステーキが存在すると思えないのだ。
そんな"神戸あら皮"に何度も通っている常連の方から、"神戸あら皮"より"みやす"という話をうかがってしまった。
曰く、"神戸あら皮"はブレが激しい、"みやす"は常に最高水準だと。
ということで、両店の常連でもあるその方のアテンドで"みやす"の世界に飛び込んできた。
前菜はクラシックなシュリンプとスモークサーモン。
ほどよい茹で加減のシュリンプに、芳醇な香りのスモークサーモンはお代わりしたくなる程。

コンソメスープは嬉しい冷製。
"くいしんぼー山中"の冷製コンソメスープと比べてしまうと酷だが、クラシックな味付けで十分に旨い。

ステーキは炉窯ではないが、お兄さんが炭火で焼いている。
まずはヒレから。
肉の味は普通にある。
しかし、断面を見て薄々気付いていたが、焼きがあまりに雑。
焼き方次第でもう少し何とかなりそうなステーキではあるのだが。


その個体の本質が如実に分かるサーロインは最も楽しみだった部位。
ところが驚くほど肉に味が乏しく、脂の質もそれほど良くない。
これが恋い焦がれた"みやす"のサーロインステーキとは信じられない。
いや、信じたくない。

正直事前にイメージしていた物とのギャップがあり過ぎてビックリした。
もちろん個体差があったり、その日によって違うのだろうが。
もし今回の水準が普段の"みやす"なのであれば、"神戸あら皮"と比べること自体が失礼な程違う。
誤解をさせてしまいそうだが、間違いなく普通に旨かったのだ。
だが、日本一と比べるのは流石に無理があるというだけ。
とにかく貴重な経験をしたのは間違いない。