No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年6月17日 焼肉 名門

焼肉業界に限らず、飲食業界全体を見渡しても”名門”店主・ヤッキー中村氏ほどのエンターテイメント性に優れた人物はいないだろう。
その接客はもはや芸の域に達し、有名なワサビの歌をはじめ、お客さんを楽しませる術は多岐にわたる。
巷では「ヤッキーは接客だけでもお金が取れる」と言われているが、私個人としても全く異論はない。
それほど素晴らしいディナーショーなのだ。
また3回目にして初めて気付いたのだが、ヤッキーは肉について相当研究してて詳しい。
焼肉屋さんが肉について詳しい」なんて当たり前と考える方が多いかもしれないが、私は焼肉屋さんと話していてこんな風に感じることは滅多にない。
おちゃらけているだけに見えて、実は裏でとんでもない努力を積み上げてきているということに感動せずにはいられない。
もちろん凄いのは接客だけではない。
ヤッキー自らの絶倫コースに組み込まれる素材は全てが厳選された物だけ。
特にホルモンに関しては、ほんの一握りの一番良いところだけを抜き取ってくれるのだ。
それでは私にとって3回目となる絶倫コースを紹介したい。
韓国海苔
『朝に礼拝! 夕べに感謝!
皆様!!今日はよろしくお願いします!』


センマイ
センマイは根本の分厚い部分だけで、蛸の様な食感は唯一無二。
何処のお店でも見かけるセンマイだが、"名門"のセンマイこそ究極。

テール
和牛のテールはホロホロと崩れるが、肉繊維にはしっかりと旨みを閉じ込めている。

キムチ、ナムル

ミノ
ミノも本当に分厚い部分だけを贅沢に使用し、食感を活かす包丁がきっちり入っている。
鮮度も抜群で、食感も素晴らしい。
珍しくポン酢で食べるのも斬新。



ギアラ
ギアラも芯の分厚い箇所が普通に出されるのだが、絶倫コース用の素材はどれだけ厳選されているのだろうか!?


シマチョウ
ピンク色で縞が深く入っているのは鮮度の証。
臭みなどあるはずもなく、脂の甘みに皮の歯切れが冴える。

タン
タンも根本だけを分厚くカットする贅沢さ。
醤油と少しの一味がさっぱりと食べやすくさせ、タンの甘みをより際立たせる。




ガリ
艶やかで美人サガリは塊のまま焼き上げ、ヤッキー中村氏の十八番ワサビの歌で仕上げ。
旨さも楽しさも最高。



ハラミ
ハラミも一番分厚い部分だけ。
一体どれだけ気合が入っているのだろうか。
肉汁がパンパンに詰まったハラミは極上のジュースのよう。

芯ロース
あっさりとしたロースはコースにメリハリをつけてくれる。

三角バラ
細かなサシがびっしり入った三角バラは、大根おろしたっぷりと一緒に。
口の中で広がる甘みをまろやかに昇華させる味付け。



スーパーホルモン
"名門"の絶対的名物がこのスーパーホルモン。
ヤッキー中村氏の絶妙な焼きテクニックと塩や味噌ダレの味付けを楽しむ。




アロマテラピースープ

相変わらず圧倒的破壊力の中村劇場。
ヤッキー中村氏の接客で笑顔になり、旨い焼肉を食べまた笑顔になる。
焼肉業界が如何に広くても、"名門"こそ唯一無二の名店であることは揺るぎない。