No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年9月9日 よろにく

ウィキペディアによると『日本料理は日本でなじみの深い食材を用い、日本の国土、風土の中で発達した伝統的な料理をいう』とのこと。
“よろにく”で提供される、焼肉というジャンルを超えた料理は、まさにこれに当てはまるのではないだろうか。
和牛という食材を使い、様々な技法でそれを昇華させる。
そして、季節の移り変わりまで感じさせてくれる至高の焼肉屋さんである。
この時期辺りから松茸が登場する。
まだまだ国産の良いものが出てこないという事で外国産だが、それでも和牛との相性は抜群。
主役である和牛が最高なので、外国産の松茸でも完成した料理は本当に素晴らしい完成度だ。
最高の国産松茸で食べたら震えが止まらなくなりそうだが、逆に最高の国産松茸を持っているお店は”よろにく”のような和牛を持ってないだろう。
この日の和牛と松茸のペアリングは全5品。
松茸とシルクロースの握り
シャリをシルクロースで包み、それで松茸が握られている。
口に中ではシルクロースがソースのようにシャリに馴染み、そこに松茸の食感がアクセントになる。
そして和牛香と呼ばれるまろやかな香りと松茸の香りが絡み合いながら消えていく。


シンシンの松茸ロール
握りよりもダイレクトに旨みを感じる組み合わせ。
添えられているジュレも絶妙にマッチングしている。


松茸と牛タンのお吸い物
香りを楽しんだ後に松茸や牛タンを食べると、それぞれの食感の違いが相乗効果で素材のポテンシャルを高め合う。

松茸とサーロインの挟み焼き
つくづく和牛と松茸の相性の良さに感心させられる。
和牛の旨みを吸った松茸と松茸の香りをまとった和牛。
本当に素晴らしい。





松茸とヒレの天ぷら素麺
贅沢です。
やはり蕎麦、饂飩、素麺には天ぷらですな。
ちなみにヒレはお代わりさせてもらえました。



和牛と松茸のペアリング以外にも、和牛を使った多くの創作料理に心を奪われる。
フィレミニヨンのサラダ
サラダと言いつつもどう見てもフィレミニヨンが主役。
こんなサラダなら子供の頃から食べたかった。

冷たいクリームコロッケ
フォアグラと豆腐、そしてランプを使ったクリームコロッケで、しかも冷製。
ネットリトしたフォアグラと豆腐にランプの存在感があり、衣もアクセントになっている。
驚きが詰まった一品。

大根とタン筋のおでん 九条葱添え
季節感という意味ではかなり早いが、この日はおでんも登場。
じっくり煮込まれた大根とタン筋は出汁をたっぷりと吸っていて、まずはそのまま食べて、次に柚子胡椒、最後は八丁味噌をかけて3段階の変化を味わう。
特に八丁味噌で食べる時の完成度の高さは凄い。


シャトーブリアンの串カツ
二度漬け禁止の串カツの正体は、信じられないことにシャトーブリアン
分厚いシャトーブリアンは薄い衣に包まれ、その内部に豊かな香りを秘めている。
そして繊細な口当たりとしっかりとした旨みは串カツを最高峰の料理に昇華させてくれる。




もちろんこれら以外の定番メニューも最高だった事は言うまでもない。
ハツ

ハラミ



タン元



イチボ

ツチノコ

シャトーブリアン

ミノ

シルクロース

ザブトンすき焼き