No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年11月20日 焼肉29 ヴァンヌフ Vingt-Neuf

幡ヶ谷で焼肉と言えば、"梁山苑"を筆頭に昔ながらの情緒あふれるお店が多いが、10月末に周囲の焼肉屋さんとは全く違った方向性を見せてくれるお店がオープンした。
駅から近い店内は広々としていて、オシャレな雰囲気。
アラカルトもあるのだがコースがかなり安い。
4,980円という価格設定からは想像もできないほどバリエーション豊富な構成で、牛肉に限らず、豚肉や鶏肉を織り交ぜながら見事なおまかせコースを作り上げている。
韓国のりのゼッポリーニ

気まぐれひとくちオードブルの盛り合わせ




宮崎県産直の中村農場で元気に育った野菜のサラダ盛り

長時間煮込んだフォンブランで作るユッケジャンスープ

厚切り上タン ラビゴットソースで
黒タンっぽい感じではないが、臭みがなく食べやすいタン。
ラビゴットソースは女性ウケが良いかもしれない。


みやざき地頭鶏のコンフィー ムータルド添え
焼肉屋さんで鶏肉、しかもコンフィー。
味は悪くない。



みやざき南の島豚カルビ サンチュと共に
サムギョプサルのような雰囲気。


特選和牛で作ったナンカリー
焼肉屋さんでナンを食べるのは初めてだが、これは旨い。
丁寧に作られたカレーはコクがあり、複雑な旨みが見事に重なり合っている。



都萬牛 塩・胡椒・カーリックチップ
月齢が凄く長いという説明を受けたのだが、確認すれば、要するに経産のサーロイン。
水分が少なくジューシーさに欠けるが、サシが少ない分赤身の味がよく分かる。

尾崎牛 特製たれ
尾崎牛のリブ芯。
和牛らしい焼肉への渇望が最高潮に高まったところでやっとリブ芯。
脂の甘みが胃袋に染み渡る。

季節の食材を使ったココット炊きビビンパ



イノシシ(コース外の追加)
淡白で驚きの領域までは届かない。


キャラメルと練乳とナッツのカキ氷

牛肉の量は少ないのだが、他の食材を上手に使い、コースの組み立てを工夫することで、かなり手頃な価格設定でおまかせコースを組み立てている。
牛肉を欲している人には物足りないであろうが、牛肉に限らず肉全般を食べたい時にはピッタリだろう。
料理長の技術の高さはどのお皿からも伝わってくるので、牛肉に特化した内容で食べてみたくなってしまう。