No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年12月11日 神戸牛炉釜炭焼ステーキ IDEA 銀座


旨い牛肉を食べるにはどうしたらよいか?
旨い牛肉料理をいつも食べさせてくれるお店に通うことだろう。
では、本当に飛び抜けて滅多にお目にかかれないような最上の牛肉はどうやったら食べれるのか?
生産者や仲卸、精肉店からも情報を得て、旨い牛肉料理を食べさせてくれるお店に行くしかない。
2015年11月8日に行われた4年に1度の全国但馬牛枝肉共進会、兵庫県だけでなく全国の但馬牛生産者が心血注いで肥育した但馬牛の中でも最高のものだけが取り揃えられていた。
その全国但馬牛枝肉共進会で、枝肉を見る人達の目を奪っていたのが滋賀の岡崎さんの但馬牛、A4-7で48か月の雌。
セリ落とした方によれば、枝肉には張りがあり、冷蔵庫の中で脂が溶けてしまう位だったそうだ。
そして枝肉で約1か月寝かされ、遂に炉窯で焼かれる時が来たのである。


クリームチーズの茶碗蒸し
上には黒トリュフが。

神戸牛プレミアムサーロインのカルパッチョ 温泉卵と白トリュフ添え
軽く炙られたサーロインは冷製ながら香りが高く、コクのある旨さ。
そこに温泉卵と白トリュフの組み合わせは反則レベル。
満足度 5


特選黒毛和牛のタン厚切り炭火焼ステーキ
さんざん焼肉で食べている黒タンだが、焼きでここまで変わるのか、と驚かずにはいられない。
カリッと仕上がった表面は本当に紙一枚分のみで、内部は温かさとぷるぷるの究極の食感。
炉窯でしか到達できないレベルの焼き上がりだ。
満足度 5


近江牛シャトーブリアン
これを食べるために来た。
そして期待を遥かに上回る衝撃があった。
一言で言うと凝縮感が凄い。
シャトーブリアンでありながら、これほど濃密な味わいを感じさせてくれるものが存在するなんて知らなかった。
究極の素材と最高峰の火入れが生み出す芸術。
人生最高のシャトーブリアン
満足度 5+++






近江牛サーロイン
シャトーブリアンと同じ個体のサーロイン。
個体が良ければ良いほどロースに差が出るのが持論で、その違いを堪能するにはサーロインのお尻側が一番。
やはり旨い。
だが先に食べたシャトーブリアンの凝縮感は感じられない。
同じ個体でロースよりもヒレの方が味が濃いのは初めてかもしれない。
旨いのは間違いないのだが、シャトーブリアンインパクトが強すぎた。
満足度 5





神戸牛イチボ
川岸さんの神戸ビーフのイチボ。
肉色が濃さから想像した通り、しっかりとした濃厚な味わい。
場所的にかなりの硬さであったが、それを上回る肉の味の素晴らしさ。
満足度 4



繁殖農家の斉藤さん、それを48か月まで肥育した岡崎さん、肉質を見極めベストな状態まで寝かせた垣本さん、そして最後に最高のステーキに仕上げてくれた一宮さんと菅井さん。
人生最高のシャトーブリアンのステーキを届けてくれた方々に尊敬の念と感謝の気持ちをここでお伝えしたい。
こういった牛肉にまた出会うために日々食べ込み続けていくしかない。