No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年1月6日 代官山 焼肉 かねこ


2015年にオープンして、いきなり『焼ニシュラン』2つ星の名店。
素人でも始め易そうだと勘違いされがちな焼肉業界だが、金子さんの焼肉を食べれば、如何に技術が必要かが分かるはずだ。
“くにもと”の本店で5年、新館で3年という下積みに支えられた確かな目利きと技術が、本物の味を教えてくれる。
Kanekoのローストビーフ
但馬牛のカメノコを使用したローストビーフは、じっくりと低温で火入れさていて、肉の味が奥歯から歯茎へと伝い、舌の上を占拠する。
満足度 4

芯々(塩、但馬牛)
決して溶けるようなお肉ではない。
かと言って噛むのに疲れるようなお肉でもない。
しっかりした肉繊維ではあるが、噛む意思をみせると、途端に繊細になる。
そしてどこまでも味わい深い。
満足度 4


リブ芯(塩、田村牛)
サシが少な目のリブロースだが、驚くほど深い味わい。
繊細さを感じさせる食感に赤身自体の濃厚な旨みが非常に強いが、赤身の味わいをさらに引き上げる脂の質も際立っている。
満足度 5


クリノミ(タレ、田村牛)
薄切りなのに口の中をいっぱいに満たすほどの大判。
そしてタレを吸った肉の旨いこと。
味のあるしっかりとした肉に”かねこ”のタレの組み合わせは最強。
満足度 5


ヒレ(タレ、田村牛)
厚過ぎず、かといって薄すぎず。
焼き台と味付けを考えるとギリギリの厚さ。
巷に散見される柔らかいだけのヒレとは一線を画す、凝縮した旨みのあるヒレ
満足度 5+



ランプ(タレ、但馬牛)
若干パサつきがあるが、それをタレがカバーしている。
満足度 4


サーロイン(タレ、田村牛)
このサーロインを食べると、普段食べている和牛の脂との違いに驚かされる。
上品でくどさを全く感じさせず、赤身の旨みを際立たせる。
タレとの相性も非の打ちどころなし。
満足度 5



リブロース
ここから追加メニュー。
小振りの但馬牛のリブロースは禁断の辛味ダレ。
これが私を非日常の世界に迷い込ませる旨さ。
インパクトの強い辛味ダレに全く引けを取らないリブロースの味わいで、圧倒的にリブロースが主役。
このリブロースの前では、辛味ダレは名脇役にすぎない。
満足度 5




切り落とし
追加メニューも切り落としも辛味ダレで。
様々な端っこの部分を見事なカットで食べやすくしてくれる。
極上の肉だけの切り落としが旨くないわけがない。
満足度 4

名店“くにもと”から引き継いだ技術を大切にしながら、そこに金子さんなりのアレンジを加えていく。
守破離」という言葉を体現していく姿にリスペクト。