No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年2月19日 焼肉 ヒロミヤ

2時間飲み放題が付いた焼肉コースが5000円。
2階建ての店舗は2階が会員制となっていて、テーブルが2つ置かれた部屋が1つある。
料理を運んでくる時以外は店員さんがおらず、部屋にある飲み物は何を飲んでも良く、ご飯は自分達で炊飯器から勝手に好きなだけ盛ることまで出来るシステム。
値段の安さと1部屋を貸し切ることで、仲間内でワイワイ楽しめることで人気が爆発し、今では超予約困難のようだ。

曙橋駅からちょいと坂を上がると黄色の看板が目に付く。
ここが目的地の"ヒロミヤ"。
1階席とは別の外階段があるのだが、これがスペシャルルームへと続く階段となる。

全員揃ったところで七輪が運ばれてくるが、部屋の雰囲気と見事にマッチしたトラディショナルスタイル。
そして前菜はキムチにキャベツ、韓国海苔



店主自ら運んできてくれたのは角がピーンと立ったレバ。
七輪で火を入れれば甘みがぐっと引き立つ。

レバを食べながら薄々感じていたが、塩の盛り合わせの登場でそれが確信に変わる。
このお店は価格帯のイメージと違って、しっかりと肉に仕事がされているのだ。
タンは味は弱いが食べやすさと火の入り具合まで気を使った包丁が入れられていて、サクサクの食感が活きている。
カイノミも十分なクオリティ。
塩の盛り合わせの中で抜群だったのがハラミ。
ちょいと強めの塩モミダレをまといながらも、素材の旨みがしっかりと感じられる。

(タン)

(カイノミ)

(ハラミ)

ホルモンの盛り合わせはツラミ、シビレ、ミノがごちゃ混ぜ状態。
狭い網の上で選別しながら火を入れれば、臭みのないホルモンはどれも旨い。

もちろんタレの盛り合わせもあり、この日はトモサンカクとハラミ。
細かなサシがびっしりのトモサンカクは去勢っぽさはバンバン出ているが、値段を考えれば十分過ぎる。
普通の人であれば、この柔らかさだけでも喜んでくれるだろう。
ハラミはタレでも嬉しい程安定している。

(トモサンカク)

(ハラミ)

〆はご飯を焼きおにぎり、そして巨大な器の冷麺。

正直に白状すれば『人件費を削っただけの《安かろう、不味かろう》のお店』という先入観が全くなかったと言えばウソになる。
しかし肉を見れば、店主が心を込めて肉に向き合っているのが分かる。
普段好んで食べているような焼肉屋さんとは肉質が違うのは間違いないが、それでも手頃な値段で満足してもらいたいという店主の気持ちが伝わる内容は素晴らしい。