No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年9月13日 平


東京一カオスなステーキ屋に再び潜入。
場末のスナックの居抜きそのままの店内はカウンターのみ。
そのカウンターの内側には場違いなほど上質な肉が並ぶ。
このギャップにいつも萌えてしまう。

“平”の引き出しは多い。
メインであるステーキの前に多彩な前菜を楽しむことが出来る。
壁に貼ってあるメニュー表も魅力的だが、メニュー表にはない裏メニューも多数。
その日の仕入れと店主である目崎さんの気分次第で楽しみが色々変わるのだ。
この日も色々と肉前菜を堪能したが、薄切りのイチボ、ランプ、ハラミを軽く炙ってもらったものは特に旨かった。
中でもランプの味の濃さは抜群で、肉繊維が断裂するほどに解き放たれる旨みが強烈。
(炙る前にパシャリ)

ステーキは4種類。
ハラミは切った瞬間に周囲にたちこめる香りが素晴らしい。
そしてプリプリとした食感からハラミのエネルギーが伝わってくる。



タンは真ん中辺りだが、嫌な硬さはなく、むしろ程よい噛み応え。
タン自体の味わいも深く、かなり上物。


焼く前のイチボはサシが入っているように見えたが、驚くほどあっさりと入っていき、もう少し食べたくなる。


ヒレは2種類。
若干寝かしたものとフレッシュなもの。
どちらも肉繊維の肌理が細かく食感が繊細で素晴らしいが、フレッシュなものの方が肉の味の幅と奥行きが格段に違う。



最後はヒレに付いてるカイノミを使ったビフカツサンド
ソースではなくマスタードを効かせたビフカツサンドで、カイノミそのものの旨さが際立つ。

歓楽街・湯島にたたずむカオス。
その実力は本物。
これからも肉好きだけでなく、歓楽街で体力を使う男女の憩いの場としても活躍するだろう。