No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年10月5日 東京食肉市場直送 肉焼屋 D-29

羽曳野出身の店主・高村さんが仕入れる牛肉は滋賀県の澤井さんの近江牛である近江姫和牛、そして東京食肉市場の小川畜産から仕入れる雌の黒毛和牛のみ。
そして近江姫和牛の個体識別番号で管理された内臓も食べることが出来る。
1ヶ月ちょっと前に初めて訪問して、その豊富なラインナップに驚いたが、今回は更にグレードアップしたラインナップに迎え撃たれた。
タンは近江姫和牛で、タン元、タン先、タン筋の盛り合わせ。
タン元は気持ち良いほどサクサクと歯が入る食感で、甘みすら感じられる。
最も厚切りにされたタン先には隠し包丁がしっかりと入っていて、硬さを感じることなく、タンの旨みを味わえる。
脂の甘みを存分に感じるのはタン筋。
個体識別番号1445411161、32ヶ月、雌




ハラミとサガリは近江姫和牛と芝浦から仕入れた黒毛和牛の食べ比べで、芝浦の黒毛和牛はもちろん個体識別番号が不明。
どちらも抜群に旨みが、噛むことで弾けるように広がる旨みの濃度が全く違い、食べ比べでしか分からない楽しさを感じる。
(ハラミ)個体識別番号1445600022、月齢30ヶ月、雌
(サガリ)個体識別番号1446044382、月齢28ヶ月、雌


(近江姫和牛のハラミ)

(黒毛和牛のハラミ)

(近江姫和牛のサガリ

(黒毛和牛のサガリ

近江姫和牛のマルシンは厚切りのステーキで。
肉汁が溢れ出てきて、牛そのものの味が活きている。
個体識別番号1445598770、月齢30ヶ月、雌


厚切りのロースは近江姫和牛と田村牛の食べ比べ。
甘みや脂の質、肉の味、そして繊細さなど、続けて食べることで全く違い個性がはっきりと分かる。
(近江姫和牛)個体識別番号1370347795、月齢28ヶ月、雌
(田村牛)個体識別番号1459327052、月齢31ヶ月、雌
(近江姫和牛)

(田村牛)

贅沢なことにヒレも近江姫和牛と田村牛の食べ比べ。
(近江姫和牛)個体識別番号1370347795、月齢28ヶ月、雌
(田村牛)個体識別番号1444519257、月齢34ヶ月、雌



(近江姫和牛)


(田村牛)

肉色が濃い近江姫和牛のランボソは分厚いカットでド迫力。
甘みが強く、肉の味も太く力強い。
個体識別番号1445598770、月齢30ヶ月、雌


カイノミは田村牛で、肉の繊維がほどけながら味が広がる。

最後のイチボは近江姫和牛で甘みがしっかりとしている。

高村さんと一緒に食べながら色々とお話をすることが出来たが、肉を愛する気持ち、それを広めようとする純粋さ、とにかく共感せずにはいられない。
店内入り口付近の冷蔵庫にずら〜っと並ぶ冷蔵庫には、購入することが出来る正肉が豊富に並んでいて、どれもリーズナブル。
ちなみに私はお願いして近江姫和牛のタンを購入させてもらった。
とにかく肉好きにとっては店内にいる時間は興奮しっぱなし。
この肉の桃源郷がどこまで進化していくのか、近くで見ながら頻繁に通いたい。