No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2017年3月8日 銀座 やまがた屋

世の中には突き抜けたお店というものが存在する。
決して真似の出来ない孤高の存在だ。
"やまがた屋"は何が突き抜けているのか!?
まずは、見ているこちらが「勿体ない!」と思ってしまうほど、素材の芯の芯しか使わない。
タンであれば根本の部分のみ。
ハラミやミノは厚みのある部分のみ。
レバは血管が一切ない部分のみ。
理想を追求した結果、そこしか使えない。
もう一つ、火入れも突き抜けている。
理想とする食感や味わいを演出するための火入れは全てが理にかなっている。
キムチとかナムル

レバ、タン、テート
"やまがた屋"で唯一自分で焼けるのがこちら。
目の前に置かれた熱々の鉄板でジュッと炙れば、素材の甘みがスッと入り込んでくる。





モツ鍋
アカセンやテートが入った特製のモツ鍋。
滋味深い味わいに胃袋が沸き立つ。

タン
"やまがた屋"という黒船がもたらした、タン元の上下の食べ比べ。
クニュクニュとした食感の下側とサクサクとした食感の上側。
黒タンの旨み全てを味わえる。







モツ煮
上品な出汁の中を泳ぐ鮮度抜群のコプチャン



ミノ
リズミカルに切込みを入れ塊のまま火を入れる。
焼き上がり直前に細かく切り分けるが、ミノ特有のザクザクの食感が際立っている。



キモグレンス
キモグレングスとはすい臓のこと。
カリッとした表面と対照的に、中はねっとりとした甘みが広がる。


ミミカブ
耳の付け根の筋肉。
ムッチリとした食感に力強い旨み。


ハラミ
一番分厚いコブの部分を片面焼き。
生の面を外巻きにしたアウトローと内巻きにしたインローの食べ比べは、舌に当たる滑らかさの違いが凄い。



テール
ちょっと脂が強いが、肉の味は強い。


キノコサラダ

テールの炊き込みご飯
出汁がしっかりと効いている。

イチゴ

もともと大阪北新地で営業していた"やまがた屋"だが、2016年7月から月火水木のみ銀座でも営業を始めた。
毎週東京と大阪を行き来する店主・山形さんの疲労は凄まじく、ちょうど1周年を迎える2017年7月で残念ながら北新地のみの営業に戻る。
焼肉好きとしては残念でならないが、仕方ないであろう。
最終営業は7月20日
神の火入れを体験したい人は、急いで予約するしかない。