No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2017年3月27日 よろにく

"よろにく"のお任せコースのイメージはオートクチュール
店主・VANNEさんや料理長・早川さんのオリジナリティはもちろん、その日のお客さんに合わせたコース内容を準備してくれる。
この日、私の好みに合わせてくれたお任せコースは、圧倒的な肉質。
シンシンは滋賀の岡崎さんが肥育した純但馬血統の近江牛
月齢37か月の雌で個体識別番号は1137231152
血統は丸富土井-福芳土井-鶴丸土井
軽く炙られた友三角は舌の上で旨みが何週も回るように居座る。
しっとりとした肌理の細かさも秀逸。

同じ個体でも、分厚くカットされたシンシンは、旨みの塊。
余韻が長く、香りも芳醇。


シンシンは薄切りでも存在感が薄れない。
圧倒的な味わいの深さが健在だ。

続いて凄い個体が森本さんの特産松阪牛
数日前に"イデア"で食べたあの個体だ。
最高のサーロインをロースターで焼けば、究極と呼ぶに相応しいステーキが生み出される。
奥歯の圧力に屈した肉片が解き放つ上品かつ力強い旨みは他に類を見ない圧倒的な凄さがある。








他にもお任せコースらしいオリジナリティは健在。
シルクロースの握りは季節を感じさせる筍と一緒に。


定番のセンマイ刺しはシャキシャキ。

ユーロには美のセンスがふんだんに盛り込まれている。



タン元は薄切りと厚切りの2種類。



ローストビーフには贅沢にシャトーブリアンで作られ、春の野菜達が周りを飾る。


ツチノコはタレの定番。

お吸い物にも季節感が盛り込まれている。

シャトーブリアンにフォアグラを合わせたヒレサンドは、一口食べて言葉を失う。
クオリティの高さが他店の追随を全く許さない。





ミノもシルクロースも定番。


蒸篭蒸しは贅沢にシルクロースで。
ほんのりレアに仕上げられたシルクロースと特製のゴマダレの相性も最強。




他のお店でどんなにヒレカツを食べても、"よろにく"以上には出会えない。


"よろにく"の代名詞になりつつあるザブトンのトリュフかけ。




〆はシルク茶漬けの筍ご飯バージョン。
石焼きの筍ご飯にシルクロースを乗せ、そこに鰹ベースの出汁をかける。
言葉を失うとはまさにこのこと。




究極という言葉以外は一切思い付かない。