No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2008年10月26日 薩摩 牛黒亭

久しぶりに近所での新規開拓。
近所と言っても車で30分位かかるが。
オープンしてから一年程度ということで綺麗なお店である。
まず気に入ったのが焼き台。
網は四角でかなり大きい。
そして火は炭でもガスでもなく電気。
火力調整は最強だろう。
これなら大人数の家族でも問題なく焼ける。
まずは特選タン芯。
薄切りの部類に入る厚さだが、サクサクとした歯応えと旨みがある。
残念なのは、ツケダレがおそらく瓶のレモン汁であること。
これではせっかくの上質なタンの風味が台無しである。
厚切りハラミは、これのどこが厚切り?と思うほどの薄さ。
ただ、肉質はなかなか良く、旨い。
オススメだったザブトンは、柔らかな肉質で甘みもある。
自宅から30分程度の距離で、こんなザブトンが食べれたとは驚きである。
ただ、今回一番驚いたのはリブ特選ロース芯。
まず見た瞬間から期待が高まる。
ぱっぷHOUSEの肩芯を彷彿させる姿で、綺麗なサシが満遍無く入っている。
そして、この身の柔らかさと甘みは驚愕の一言。
すぐに蕩けてしまうほどだが決してしつこくない脂、しっかりとコクのある赤身は最高である。
ここまで上質なMeatを食べられるお店が近所にあることを知らなかったなんて・・・。
このリブ特選ロース芯だけでも、このお店まで車を30分走らせる価値はあるだろう。
決して安い部位ではないが、この旨さならそんな事は全く関係ない。


これだけ肉質が良いにもかかわらず、残念な点もある。
最近の新規オープンのお店に多いが、お肉だけにこだわってタレのこだわりがなさ過ぎるということ。
モミダレ、ツケダレ、塩ダレ、塩、醤油、わさび、ポン酢など、そのお肉にあう食べ方をもっと研究して欲しいものだ。
それがプロの焼肉屋さんの仕事だと思うし、そうじゃないと、良いお肉を買ってきて、家で食べるのと変わらないではないか。
それでも、このお店には近々再訪してしまうことは間違いない。