No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2010年2月23日 よろにく

私はお酒が全く飲めない。
そんな『飲みにケーション』ができない私に重要なのが『焼きにケーション』。
今回は会社の役員をお連れして”よろにく”へ。
最初に言ってしまうのもなんだが、いや〜すご過ぎた。
メニュー構成が工夫されているので、二日連続でも全く飽きないし、何度通っても驚きと感動が待っているのだ。
私の文章・写真ではこの感動全てを伝えることはできないが、肉好きの方には何か伝わることを信じる。
まずは三角バラの握り、炙りイチボの握り、ぶつ切りユッケの軍艦巻きといった握りの3種盛り。
三角バラの握りはお肉の厚さ、シャリの温度のバランスがよく、お肉の甘みがより強く感じられる。

炙りイチボの握りは火の入った部分、溶けたサシ部分の食感が加わって、生とはまた違った旨さ。
単にご飯の上にお肉を乗せている焼肉屋さんが散見される中で、ここまで握りとしての旨さが際立つのは”よろにく”のすごさの一端だろう。

ぶつ切りユッケの軍艦巻きは相変わらず旨みの濃いユッケで、香りが良い海苔との相性もバッチリ。

握りの次はユッケ2種盛りで、カイノミのユッケに友三角の平ユッケ。
カイノミのユッケは赤身の濃い旨みが口に広がるが、甘みのあるサシも一緒に口に広がる。
こんな旨いユッケは他ではそうそう食べれない。
官能的な旨さだ。

友三角の平ユッケはタレの甘さで友三角の旨みが若干感じにくいのが勿体無いが、旨さ的には満点近い。

極上の生肉を堪能した我々のテーブルに火が点火されると、いよいよ焼き物の登場である。
ハツは私好みの厚さでサクサクとした食感が良く、旨みも十分。

タン元はカットが大きいので、焼き上がった後にハサミで半分にカットし、最初はそのまま、残りは生醤油にくぐらせて軽く炙る。
そのままのタン元は、噛む毎に心地よいサクサクとした食感で、旨みぎゅっと詰まった肉汁が溢れてくる。
生醤油で炙ったタン元は、香ばしさがグッと強くなって、旨みを引き立ててくれる。
この極上の食べ比べに最近ハマリ気味。

ハラミは肉繊維を噛み千切りながら、濃厚な肉汁を堪能する。
なんだかワイルドな男になった感じ(笑)


一瞬シャトーブリアンかと思ったのが、薄切り塩のリブロース
甘いタレではなくあえて塩ということで、お肉の甘みがよく分かる。
更に丸めて食べることによって、お肉の層の間に空気が入って、ジューシーさもより強くに感じる。
う〜なんとも贅沢な極上Meatである。
ただ塩がちょっと強すぎる感じだったので、もう少しまろやかな感じで食べてみたい。

肩三角は強すぎないニンニクパウダーがお肉の味をより際立たせて、抜群の味わい。

薄切りタレのシャトーブリアンは極上の口溶け。
柔らかすぎる肉繊維には、赤身の旨さが凝縮して詰まっている。
あまりに見事な霜降りMeatは友三角。
縦横無尽に入った細かなサシは、指で触れるとスーと溶けていくほど。

網の上でサッと温めた友三角の旨さに私は言葉を失った。


ミスジはジャンボ系特有の食感よりも赤身の味の濃さが印象的。

軽く炙っただけのシルクロースは噛む必要のない食感で、”33歳まだまだ霜降り好き”の私にはなくてはならないMeatだ。
ただ、次回は一部分を強めに焼いて、香ばしさも旨みのグラデーションに加えてみたい。
想像しただけで涎が・・・。

巻きは”傳々”、”ぱっぷHOUSE”と並ぶ都内最高レベル。
甘み、蕩け具合、タレとの相性も言うことなし。
ポン酢で食べても旨いし、卵の黄身と食べても旨いが、やはり私はタレとご飯が一番かな。
とにかく旨すぎる。

最後は最近ハマリ気味の出汁ミスジ
ミスジ自体も勿論旨いが、炙ったネギや出汁と一緒に食べることによる全体的な旨さが魅力的。
さらに残った出汁にご飯や海苔を投入して食べる雑炊は、お肉が詰まったお腹を包み込んでくれる優しい味わい。
この雑炊と素麺のダブルフィニッシュが私に至福をもたらせてくれる。

どうしてこれほど違うのだろう。
他のお店とあまりに違いすぎる。
あまりに旨すぎる。
(参考)Yakipedia by BMS12
○焼きにケーション
焼肉を食べながら交流を図ること。
ただし、お肉に集中しすぎてしまい、お肉としか交流を図れない人も稀にいる。