No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2010年3月21日 ジャンボ 篠崎本店

以前通っていた極真の道場では、一般道場生が誰でも参加できる一般稽古以外に、主に黒帯だけを集めた帯研(黒帯研究会)というものがあった。
一般道場生は参加できずに一部の上級者のみが参加できる帯研は、高いレベルの稽古によって強靭な黒帯をより強靭にしていく。
そんな帯研が実は焼肉界にも存在する。
お皿に盛られたお肉からベストなお肉を探る目、全く無駄のない手捌きでお肉を最高の状態に焼き上げるテクニック、網上のお肉から片時も目を離さない集中力、網を囲むそれぞれがこれら高度なスキルを備え、お互いに高めあうのが焼肉界の帯研である。
2010年第1回目の帯研には百焼練磨の焼き手が3名集まった。
今回のお任せはこんな感じ。
トモサンカクの握り、上タン、野原焼き(サーロインのすき焼き)、肩カルビ、ランプ、サガリ、ササミ、イチボ、トモサンカク、ミスジ、ザブトン。
追加オーダーがシャトーブリアンにロース(並)。
上タンや肩カルビは塩ダレでもまれていたが、やはり塩ダレが強すぎてお肉の旨みを消してしまっている。


タレ系はどれも相変わらずのクオリティの高さ。
いつものジャンボに比べるとサガリは歯応えと旨みが若干弱いが、イチボは赤身のコクがいつも以上に感じられて旨い。

トモサンカクも蕩ける食感と甘みが両立されていて、握りで食べた時よりも感動が大きかった。

今回一番の衝撃と感動を与えてくれたのはシャトーブリアン
細かなサシが散ったMeatは、1切れ100g以上ありそうで恐ろしく贅沢。
繊細な肉繊維は、厚切りを感じさせない柔らかさで、シャトーブリアン特有の旨みが肉繊維にギュッと詰まっている。

焼肉求道者との会話、焼きテクニック、そして旨すぎるMeatを堪能して今回の帯研は終了した。
帯研に参加できるような新たな焼き手は何処かにいないだろうか。
(参考)Yakipedia by BMS12
○帯研
正式には黒帯研究会。
焼肉道を極めんとする黒帯クラスの焼き手のみが集まり、互いの焼肉スキル向上および情報交換を目的として活動する。
他人のお肉まで気遣うといった、白帯クラスの焼き手と一緒の場合に発生するような事象はなく、各自が自分だけのお肉に集中することができる。
なお、全員が流れるような焼きテクニックを披露する帯研テーブルは、舞台のような華麗さをも放っているらしい。
○百焼練磨
たびたびの焼きで鍛えられていること。
また経験が豊富で焼き能力に優れていること。