No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2013年3月25日 大昌園

JR駒込駅近くの線路沿いに、昭和の臭いをプンプンさせる魅惑的な焼肉屋さんがある。
店主とおかみさんで切り盛りしているらしく、その独特の雰囲気はなんとも居心地が良い。
この日はお客さんが少なかった為、店主は我々の隣のテーブルの椅子に座り、焼き方等の独自の『焼肉論』を語ってくれた。
もちろん実演も付けて。
店主が話に夢中になっている間も、おかみさんはせっせと注文の入ったメニューを準備してくれている。
ホルモンは刺身から焼き物まで総じてレベルが高い。
臭みなど感じさせないし、それぞれの部位の食感を楽しませてくれる。


セットメニューもあり、塩焼は牛タン、牛ハツ、豚タンの盛り合わせ、スタミナ焼はその日によって内容は変わるかもしれないが、この日はハツ、レバ、コブクロ、ハツモト、喉等が入っていた。


最も驚かされたのは上ハラミ焼。
値段は1300円だったが、この値段から想像するハラミとは質も量は乖離し過ぎている。
肉繊維の噛み応えがあり、それを噛み切るやいなや旨みを纏った肉汁が口の中で踊りだす。


正肉系で唯一頼んだ上ロースは、残念ながらホルモン系のレベルまでいかないが、このお店においては、そんな事は全く気にならない。
また、お店の内装も流行のDIY(Do It Yourself)でテーブルなどリフォームしている。1つ1つのテーブルの違いを眺めつつ、店主の『焼肉論』に耳を傾け、上ハラミを頬張る。
こんな素敵な時間を過ごすのもアリなのではなかろうか。