No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2013年7月 七厘


遂にこの日が来たか。
第3子の誕生を機に遠ざかっていた焼肉をやっと食べれる日が。
この記念すべき式典を執り行うに相応しいお店だと選ばせてもらったのが三ノ輪の"七厘"である。
どうしても食べたかったのだ。
幻のタンとあのサーロインが。
そして幻のタンは期待通り旨かった。
あの独特な食感と鼻と喉の両方に抜けるような香りと旨み。
ただただ素晴らしかった。

そして期待通りというか期待以上に旨かったのがサーロイン。
ここまでサーロインが旨いと感じるのは仕入れている個体の素晴らしさは勿論、枝肉の状態で吊るす期間の見極め、そして素材を活かしきるための贅沢なカットがあるからだろう。

続くイチボとリブかぶりは塩ダレで。
う〜む、今まさに焼肉を食べていることを実感して身体が喜んでいるのが分かる(笑)

タレの盛合わせはトモサンカクとランプだったが、ランプの滋味深い味わいにはため息が漏れるほど。

最後はトウガラシとヒレ
ヒレを入れてくれるなんて嬉しい限りだ。
今まさに自宅で待っている第3子のような繊細な肉繊維を目を閉じながら最後の一噛みまで味わう。

あまりに久しぶりの焼肉であったが、だからこそ"七厘"を選んで本当に良かったと思える。
帰ったらこの心地良い焼肉臭を赤ちゃんに嗅がせてあげよう。
英才教育の為に。