No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年11月24日 ユーゴ・デノワイエ


ニューヨークタイムズで『世界一の肉屋』と称されたというパリにある”ユーゴ・デノワイエ”。
“ユーゴ・デノワイエ”では、十分なスペースを与えられた自然放牧で4歳から5歳を超えるまでじっくりと育てられた最高品質の生きている家畜のみを仕入れているという。
また肉にあわせて3週間以上の熟成を行い、捌き立ての新鮮な牛肉よりも柔らかく、味わい深いものする。
そして、パリのミシュラン星つきのレストランのほとんどからオーダーを受けている。
こんな凄まじい触れ込みで、日本に恵比寿店としてショップ&レストランがオープン。
2Fのレストランのカウンターにはその日食べられる牛肉や豚肉が並べられていて、それを見ながら自分達の食べたい物を選ぶことができる。




一際目を引くのがリムーザン種のLボーン。
1カットがだいたい1.5kgという大きさで、サシの全く入らない潔い赤身についつい見惚れてしまう。

ユーゴの牛肉のタルタル
生肉の規制があるのでタルタル用の牛肉は日本で調達しているのであろう。
常陸牛を使用。
味付けは思ったほど強くなく、肉の味を覆い隠さない程度に加減されていて、個人的には丁度良い。
ただ、肉の味はかなり弱いので、パリで出しているものとはギャップがあるのかもしれない。
満足度 3

仔牛
日本ではあまり馴染みのない仔牛だが、こういった牛肉が普通に置いてあるのがパリの肉屋らしい。
焼く前の状態も肉色が白かったが、焼き上がったステーキも非常に淡白な味わい。
牛肉と言うより、どちらかというと豚肉みたいな印象を受ける。
満足度 3


リムーザン種のLボーンステーキ
表面からある程度のところまでは若干パサつきがあるが、中心は肉汁で潤い、舌に伝わってくる。
ここまで潔い赤身だと焼き方によってそのポテンシャルがいくらでも左右され、中心のレアな部分が特に旨い。
肉の味自体は想像していたほどは強くなく、食感も含めて短角牛っぽい雰囲気。
パリの本店では50ヵ月や60ヵ月以上の牛を扱っているのであろうが、そういった牛肉は輸入条件をクリアできないので、当然今回食べた牛は月齢が浅い(27ヵ月でした)。
また熟成はパリではなく日本で行っているようなので、環境も菌も違い、パリの熟成庫とはまた違った仕上がりになっているのかもしれない。
満足度 4





店内に一歩入った瞬間からセンスの良さを感じる内装で、肉の見せ方も非常にワクワクさせてくれる。
輸入できる牛や熟成も含めてパリの本店とは違うところもあるかもしれないが、肉好きに夢を魅せてくれる素晴らしいレストランであることは間違いない。
肉のラインナップは日々変わるようなので、何度も通うことで楽しみも倍増するであろうし、自分の好みの牛肉を見つけるのも楽しそうだ。