No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2015年11月25日 格之進Rt


代々木公園駅から3分程歩くと突然現れるガラス張りの熟成庫。
熟成庫の中はロースの塊をはじめ、ついつい見惚れてしまうような肉が鎮座している。
また、店内は通常のテーブル席以外に、コの字型の巨大なカウンターがあり、店員さんと話しながら楽しめそうな造りである。
ここは訪問2日前にオープンしたばかりの”格之進Rt”。
肉フェスで躍進中の”格之進”の新店だ。
今回はカウンターで目の前に熟成肉を持ってきてもらい、その中から食べたい物を選んでお任せのコースに仕立ててもらった。

シャルキュトリー盛り合わせ
豚のサラミやテリーヌ、熟成肉のローストビーフや生ハムが盛り合わせになっている。
熟成肉の生ハムを食べて再確認したが、やはり熟成肉の一番旨い食べ方は生ハムというのが個人的な感想。
満足度 4


ランプ
熟成香はそれほど強くなく食べやすい。
焼く前は水分量が少なく見えるが、焼いて食べるとジューシーに感じるのも熟成肉の面白いところ。
満足度 4



内モモ
内モモも熟成香が弱く、そして食べやすい柔らかさで、間違いなくこの日No.1の牛肉。
熟成感に消されない肉の味もちゃんとあるので、元々の個体の状態の良さが分かる。
満足度 4



コサンカク
塊で焼いた熟成肉の中で唯一熟成香が強かったのがコサンカク。
そしてとにかく硬い。
もちろん普通に旨いのだが、何か秀でてる箇所があるかというとそこまでではない。
満足度 3



熟成肉ハンバーガ
肉が主役というのがよく分かるハンバーガー。
肉がジューシーでちゃんと旨く、そのままパテだけでも食べたくなる。
満足度 4

肉茶漬け
肉の乗っかったご飯にたっぷりの出汁をかけて食べる。
あっさりとしていながら、出汁には肉のコクが染み渡る。
満足度 4



この日はオープンしたばかりという事もあり、社長の千葉さんがお店にいたので、牛肉に関する理論的な話やダークな話、他のお店の話など延々と何時間も付き合ってもらってしまった。
最近は”肉フェス”のイメージばかりが強い”格之進”だが、店舗でしっかりと旨い熟成肉を当たり前の様に食べれるのは本当に素晴らしい。
牛肉を食べようと思っている人は、単に『熟成肉』という言葉だけに惑わされないで欲しい。
こういったお店で本物の『熟成肉』を食べて、その真価を知って欲しい。
そうすればキーワードだけを振りまわすようなお店とそうでない意識の高いお店の違いが自ずと判ってくるはずだ。