No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2016年12月19日 Steak Dining Vitis ヴィティス


肉好きな彼女がいる、もしくは好きな女子が肉好き、って世の中の男性諸君に、そんな女子を虜にするデートの仕方を教えよう。
待ち合わせは18時に中目黒の”ヴィティス”。
男性諸君は会社や学校、バイトを急いで切り上げ、17時40分にはお店の前で待っているべし。
女子が来るまで暇そうな顔をしたり、スマホをいじってばかりいてはダメだ。
いつどこから女子に見られるか分からない。
待ちに待った女子が現れたら一言「今日は凄いよ」と笑顔で伝えることを忘れてはいけない。
そのままお店へ続く階段を下り、店内へ入る。
中目黒の喧騒から離れた極上の空間がそこにはある。
そして入り口横の窓からは炉窯が見えるので、「ステーキを焼くのに一番適している炉窯があれだよ」と教えてあげよう。
肉好き女子ならこの時点で男性諸君ではなく今夜のステーキにドキドキしているはず。
“ヴィティス”では基本コースをオーダーだが、”あら皮”出身の結城さんらしいスモークサーモンから炉窯で焼く最高のステーキが食べられる。
焼かれる牛肉は長期肥育の雌という最高の黒毛和牛に拘り、ロースを中心にヒレが選べる時もある。
ヒレが好きな女子が多いかもしれないが、「良い牛肉はロースが違う。ロースを食べてこそ、このお店の凄さが分かるよ」と教えてあげるのもアリだろう。
分厚い塊で焼かれたステーキをシェアする為に半分にカットしてもらう時、男性諸君と女子の間にはすでに切れない何かが芽生えてるかもしれない。
炉窯特有のカリッとした焼き上がりと、女子の心を鷲掴みにする旨みのステーキを食べれば、女子はもう男性諸君にウットリしているだろう。
最後にお会計には驚く。
中目黒という場所とは言え、銀座の半額程度の価格。
だが肉質は最上級。
敷居の高い炉窯ステーキの裾野を広める為に店主が痩せ我慢しているのだ。
本能の赴くままにステーキかぶりついた2人の距離は近くなっているだろう。
そして2人はステーキで体力をつけたのだ。
破格の価格で懐に余裕さえ残っている。
さあ、ここからは男性諸君の希望通りに夜が更けていくだろう。
体力の続く限り頑張って欲しい。


さて話が少しだけ逸れてしまったが、この日の私は肉好き女子ではなく男子と2人。
至極の食べ比べを行うことができた。
ヒレ常陸牛)
一口噛んだ瞬間に分かるその繊細さ。
香りも抜群に膨らんでいる。







ヒレ前沢牛
味の濃さでいうと先に食べた常陸牛のヒレを凌駕しているのが前沢牛ヒレ
ヒレとは思えないほど滋味深い味わいがいつまでも続く。





サーロイン(富良野牛)
あっさりとしたサーロインは厚切りのステーキにピッタリ。
赤身の濃さが舌を覆い尽くす。




和牛の旨さを最大限味わえる炉窯。
食べれば分かる。
食べなくては分からない。
まずは肉好きの女性を探すところから始めてみて欲しい。