No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2008年2月23日 炭焼喰人

2008年は特別な年である。
2月29日いわゆる『うるう肉の日』が4年に一度訪れる。
この日は肉好きにとってオリンピックのようなものだ。
気の早い人は、何ヶ月も前から当日何処で焼くか悩んだことだろう。
私もそんな一人だ。
ところが、今回そのMeatオリンピックに参加ができなくなった。
諸事情により来週1週間ほどハワイに行くことになったのだ。
焼き仲間に今回の不参加を告げ、彼らの健闘を祈った。
ハワイの地で満足のいくMeatに出会うのは恐らく無理であろう。
日本を発つ前に焼いておかねばと思い、炭焼喰人を予約した。
昨日のオススメが厚切り上ハラミで、今日のオススメが松阪牛のみすじだったからだ。
期待と胃液でいっぱいになった胃のまま、お店に突入した。
まずは、いつものユッケ。
ここのユッケは相変わらず旨い。
上質の部位を使用しているのが伝わる。

続いて、上カルビ。
熟成の問題なのか、今回の肉そのものの問題なのか不明だが、若干旨みに欠ける。
タレともちょっと相性が良くないのかもしれない。
このタレ、ハラミとの相性は抜群なのだが。

松阪牛のみすじはさすがに旨かった。
店員さんがオススメしてくれただけのことはある。

松阪牛は雌牛しかいないのだが、ここのオススメはいつも雌牛のような気がする。
毎回雌牛を揃えているところにこだわりを感じる。
最近の焼肉屋さんでは、A5などの表示はよく見かけるようになったが、これからは去勢/雌、BMSなどの表示も増えてくるのだろうか。
牛肉の最高峰”BMS12、雌”を久しぶりに食べたいものだ。
話が逸れてしまったが、厚切り上ハラミは今回特に旨かった。
他のお店では見たこともないような厚切りなのだが、奥歯で噛み締めると、荒々しい旨みがこぼれてくる。
炭焼喰人のハラミは、この荒々しい旨みが強烈だ。
この肉厚なればこそのものなのだろう。
脂の旨みではなく、本当の肉の旨みを感じる。

日本の誇り、黒毛和牛を堪能した。
さあ、家に帰って、ハワイへ旅立つ準備をしなくては!