No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2008年3月21日 金竜山

4月からの新年度に備えてmecca巡礼が必要である。
そう、金竜山へ行かなくてはいけないのだ。
mecca巡礼ということで、気合が入る。
いつもの20時ではなく18時着火で訪問した。
まずは前回ちょっと不満だったレバ刺しだが、今回は見た目で既に言うことなし。
口から出るのは『旨い』の一言。

上タンは若干塩のかかり過ぎてる箇所があったが、やはり旨い。
薄切りの上タンを丸めてかぶりつくと、肉汁が溢れ、薄切りとは思えないジューシーさ。

ここからカルビである。
まずは中カルビ。
中カルビは金竜山のメニューの中でもCPがいいが、今回の中カルビは特に素晴らしい。
美しいサシに驚愕した。
そして焼きあがった中カルビはご飯なしでは食べれない。
甘い脂が口の中からご飯を求めている。
タレの一番手、中カルビ1切れでご飯を1杯食べそうになる。
危なかった。

ここで、上ミノ・コブクロで小休止。
金竜山は富士山と一緒で、一気に上るにはきつい山なのだ。
途中の休憩所は必要である。
休憩後、上カルビ・特上カルビへと登っていく。
中カルビよりサシが細かくなった上カルビ。
脂の甘みも一味違う。

特上カルビは更に細かいサシが。
どんどんMeatが白くなり、山の頂上の雪のようである。
網の上では特上カルビのサシが雪解けの様に溶け炎を上げる。
焼きすぎは禁物なので慌てて口に運ぶと、一瞬で蕩けてしまう。
口に残るのは芳醇な脂、後はご飯をかき込むのみ。

カルビを登りつめたところで、次は特上ロース。
カルビの様に美しいサシが入っているが、食べてみると全く違う。
柔らかい肉質も素晴らしいが、赤身の旨さが際立っている。
Meat好きには堪らない1枚だ。
すぐさま2枚目に箸が伸びる。

久しぶりに注文したのがサーロイン。
薄切りが主流の金竜山の中で厚切りで登場した。
わさび醤油で食べると言葉にできない旨さ。
いつか、このサーロインも薄切りで食べてみたいものだ。

最後はハラミで〆。
ハラミ特有の荒々しさがあり、噛めば噛むほど旨みが出てくる。
蕩けるMeatとは違った旨さを感じる。

昨今の希少部位ブームを尻目に、カルビ・ロースという名称で貫く孤高な姿も眩しい。
mecca巡礼を終え、改めて金竜山の偉大さを感じた焼きだった。