No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2008年11月6日 ぱっぷHOUSE 渋谷本店

和牛の最高峰といえば、BMS12の雌だろう。
勿論、和牛の味は霜降りだけでないので、生産者によるところも多いだろうが、それでもBMS12の雌というのは肉好きを魅了して止まない。
過去に食べたBMS12の雌は(自分で認識している分は)3頭いる。
横浜のつる屋で食べた松阪牛(?)の『みなよ』。
お取り寄せで自宅で焼肉にした神戸ビーフの『ひろきく』。
そして、昨年の全国肉用牛枝肉共励会の最優秀賞で、ぱっぷHOUSEで食べた『はなふく』。
今年もぱっぷHOUSEは全国肉用牛枝肉共励会での最優秀賞を目指したわけだが、残念ながら雌の最優秀賞(当然BMS12)は獲得できなかった。
しかし、去勢部門の最優秀賞のBMS12はしっかり確保できたのだ。
この最優秀賞を目当てに早速ぱっぷHOUSEへ。
ちなみに全国肉用牛枝肉共励会は全畜連全国肉用牛枝肉共進会と並ぶ国内二大大会の一つ。
最優秀牛やチャンピオン牛などたまに目にするが、今回はその中でも最高ということだ。
まずは生レバから。

なかなかの旨さ。
いよいよ最優秀賞牛の世界へ。
塩のトモサンカクは、巨大な塊で登場した。
こんな巨大なトモサンカクは初めてだ。
しっかりとした甘さがあって旨い。
薄切りであればもっと蕩け具合を楽しめたのだろうが、逆に言うと、この厚さでこれはすごい。
さすがBMS12。

ここからは全てタレだが、最初はいきなり芯三角。
厚みを全く感じさせない食感で、すごい旨さ。
柔らかな肉質で甘い脂が口いっぱいに広がる。
うーん、旨すぎるよ、本当に。

次はイチボ。
焼く前に広げて、その巨大さにビックリ。
噛み締める度に感じる旨みは、イチボ独特のもの。

肩芯は濃厚な旨みがすごい。
いつも以上に分厚い肩芯は口の中ですぐに蕩けてなくなってしまう。
網を囲む一同の表情が・・・。
私の好きな巻き部分である芯三角を超える驚愕の旨さである。

ぱっぷHOUSEおなじみのハネシタはいつも通りの旨さ。
普段も格別の食感なので、今回のBMS12でも違いが掴みにくいのだ。
今回も恐ろしく旨いのだけは間違いない。

ここでオーナーからのサービスがあった。
腕三角である。
しっかりとした赤身部分の濃厚な旨みが強い。

どのMeatも大振りで、少しお腹が膨れてきていたが、どうしても食べたいMeatがあった。
それはヒレ、最優秀賞牛のヒレだ。
オーナーに相談すると『勿論、○○○○円位に安くするよ』という嬉しいお言葉。
その柔らかさは言葉には表せない。
すごすぎるのだ。
雌ではなく去勢だというのが信じられないほどの柔らかな肉繊維。
さっきまで今回のNo.1は肩芯だと思っていたが、このヒレには到底敵わない。
さすが最優秀賞牛としか言えないほどの旨さだ。

去年に続いて、2年連続で最優秀牛を食べにぱっぷHOUSEを訪れたわけだが、本当にどの部位も旨い。
オーナーも言っていたが、まだ若干熟成が短めなので、もう少しすれば更に旨いMeatになるだろう。
今回は訪問前からそれは分かっていたが、諸事情でこの日の訪問となったのだが。
そして驚かされるのは、これほどの牛肉を仕入れる資本もすごい。
これはフランチャイズ展開のおかげだろうか。
個人的にひどい目にあったフランチャイズ店だが、こういった点で役に立っていると考えると、まぁ許せるだろう。
来月の中旬にはすごい宮崎牛が入荷するとの情報を得ているので、今から気になって仕方がない。