No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2009年2月17日 焼肉酒家 傳々

先日通勤の電車の中で、ワンセグで録画した『草野☆キッド』を見ながら思った。
久しぶりに傳々に行きたい、と。
まずはタンユッケ、ココロ刺し、ミノ刺しの刺身系から注文。
一皿に盛られて登場したが、"え〜"という程量が減っている。
タンユッケは来るたびに、どんどん量が減っている。(私の場合は3,4年ほど前から年に2回ほどしか来ないが。)
昔はこの3倍は盛られていたような気が・・・。
しかも、今までは量は少なくとも、間違いのない旨さだったが、今回は旨みもちょっと足りない。
タンのコクのある甘みが感じられなかったのが残念。
ココロ刺し、ミノ刺しは旨みが十分。
かなり旨い。

限定厚切りタンは驚きの薄さになっていた。
"これで厚切り!?"という厚さ(5ミリもないのではないか!?)に正直がっかり。
ボリュームが足りないし、旨みを十分に感じることができない。

究極ロースは、ほとんどサシはないが、赤身のしっかりとした旨さがある。
しかし、これで究極というのはやはり理解に苦しむ。

限定ミスジ薄焼きは、山葵醤油で食べる。
これは、まぁ旨いといったところか。

ここで高矢店長が登場して『どうですか?旨いっすか?』との質問に、焼き仲間の一人は『あんまり』と一言。
とてもじゃないがそんな事を言えない小心者の私は、すかざずフォロー。
『あんまりと言っても、よろにくのミスジに比べると、って事ですよね。』と言ったが、よく考えるとフォローになってないような気が・・・。
ライバル店への対抗心を感じる高矢店長は、同じ個体の牛だが、より良い部位のミスジを持ってきてくれた。
確かに先ほどより良く感じるが、それでも旨みは少なく、満足できるものではなかった。

聞けば、この個体は雌ではなく去勢との事なので、雌しか使わない"よろにく"には敵わないのも仕方ないかも。
だが、新しいミスジを持ってくる前に、自分で味見してみて、『確かにお客さんの言ってることは分かる』と言ってくれる高矢店長には好感が持てる。
やはり正肉ではあまり満足できなかったが、私の今回の傳々訪問の一番の目的はホルモンである。
傳々のホルモンは片面焼きで脂側をしっかりと焼くのだが、反対側はしっかりと隠し包丁で仕事がしてある。
鮮度の高さと細かい仕事のおかげで、この極上のホルモンが完成するのだ。
うん、今回も素晴らしい旨さ。
脂の甘さと柔らかな食感は他のお店では味わえない、ここだけのものだろう。


上ミノの旨さも格別。
サクサクとした食感から、ホルモン同様鮮度の高さがうかがえる。
またネギムンチと一緒に食べると、また旨さが倍増だろう。
高矢店長が勧めてくれたアブシンは、脂部分をしっかりと焼いて、赤身部分はレアで仕上げる。
これをたっぷりのネギを包んで食べるのだが、これが旨い。


この後はホルモン、上ミノ、アブシンのお代わりで満足してしまった。
やはり傳々の楽しみ方は、レベルの高いホルモン系と、お金にゆとりがある時には、メニューに載ってない希少部位(ヒレ、サーロイン、マキ)というのが一番なのだろう。
それにしても来るたびに減っていく一皿の量が気になって仕方ない。