No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2009年9月10日 くにもと 本店

"くにもと"では、最初のオーダーはおまかせとなっている。
当初は「上出来」「上等」「別格」の3種類であったが、「上等」と「別格」の間にできたのが「飛び切り」。
唯一未体験であった「飛び切り」を体験するために浜松町へ向かった。
赤身刺しを食べつつお肉を待つ。
赤身刺しはコクがあって旨い。
安さと量の少なさもまた程よい。

今回の「飛び切り」はこんな感じ。
塩系
 特選ハラミ(黒毛和牛)
 最上肩ロース(淡路牛)
 最上亀の甲(淡路牛)
タレ系
 最上ウデ(松阪牛
 最上亀の甲(淡路牛)
 最上ヒレササミ(松阪牛
 最上モモ(淡路牛)

ハラミは野性味を感じさせる肉繊維だが、旨みがもう少し欲しいところだ。

肩ロースはザブトンの部分だろう。
サシがしっかり入っていて甘みがあるが、若干筋が気になる。
お肉自体は旨いが、ザブトンとしてはもう少し蕩ける食感が欲しい。


亀の甲は平凡で、柔らかさは勿論なく、噛む毎に旨みが出てくるわけでもなく。。。
塩でもタレでも特に印象はないが、タレの方が味付けの分だけ勝っているかも。

ヒレササミは淡白な中にもコクがあって、お肉自体の旨みがしっかりしている。
やっと"くにもと"らしいお肉に出会えてホッとした。

個人的には、この盛合わせの中で一番旨かったのがモモ。
和牛の香りが鼻に抜けて、赤身の旨みが非常に強い。
このモモが"くにもと"の真髄だろう。

ウデはミスジの部分であった。
お肉自体の旨みがあって旨かったが、味わいがミスジらしくないというか、モモ系の味わい。
ただ、旨いか旨くないかで言えば旨かったが、目隠しして食べたらミスジと答えられない。

ここからいよいよ追加オーダーへ。
友三角(淡路牛)は、サシがこってりした甘みを感じさせてくれる。
なによりタレとベストマッチ。
サシ好きには堪らないだろう。
勿論私は大好きだ。

上肩ロース(淡路牛)を今度はタレでお願いした。
タレも旨くて、ほど良い噛み応えで、『焼肉』としては大満足だが、肩ロースというのを考えるとちょっとガッカリ。

芯玉ロース(淡路牛)も勿論タレで。
若干筋が気になるものの、赤身の旨みは堪能できる。

今回の「飛び切り」は以前食べた「上等」より満足度が低い。
値段が同じでも以前食べた「上等」を選ぶだろうし、この内容であれば「別格」にしなかったことをかなり後悔した。
牛は個体差が激しい生き物な上に、くにもと自体もブレが激しいお店なので、今回は仕方ないと思うしかない。
願わくば、予約時ではなく、訪問して内容を確認してからおまかせのコースを決めたいものだ。