No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2009年10月21日 よろにく

部長から給料明細と一緒に突然健康診断結果が手渡された。
呼吸を整えつつ中身を空けると、総合判定欄のコメントが目に入った。
『太りすぎです。食べすぎ、飲みすぎを避け、積極的に運動を行って体重を減らしましょう。』
 太りすぎ?全く自覚症状なし。
 食べすぎ?それは否定できない。
 飲みすぎ?お酒飲めません。
 積極的に運動?週5回ゴールドジムに行ってます。
 体重を減らす?筋肉が増えて、脂肪は減ってます。
身長と体重のトレンドだけで分析した意味のないコメントに憤慨したが、健康診断の結果はオールAでメタボ検診もクリア。
やっぱり、上質な和牛の脂は身体に良いと再認識した(笑)
ちなみに私としょっちゅう網を囲む焼き仲間は、何故か再検査だそうだ。
こんな日は健康維持(?)の為に焼きましょう!ということで向かったのは、都内で最も上質な和牛の脂を摂取できるお店"よろにく"。
刺身盛合せはトモサンカクとセンマイ。
小振りなカットのトモサンカクは甘みがあって、柔らかな舌触りも心地いい。
倍の厚さで焼いて食べたら、さぞ旨いだろう。

久しぶりに食べたセンマイは歯応えが心地よく、味付けもなかなか。

握りは大好きなタテバラが登場。
タテバラのサシの甘みと酢飯のバランスが素晴らしい。

ユッケの軍艦巻きは、甘みのあるタレがユッケの味を更に良くしていて旨い。

塩系の盛合せはハツ、中落ち、ヒレ
ハツはサクサクとしていて旨みもあり、先日食べたジャンボのハツより旨い。

中落ちはジューシーな脂と塩ダレのマッチングが最高で、濃厚な味わいを楽しめる。

ヒレはかなり端っこの部分だろうか。
珍しく塩ダレで揉みこんである。
ヒレらしい柔らかさはなく、塩ダレで旨みも若干感じにくい。
タン、ヒレ、ハラミは毎回楽しみにしている部位だけに、ちょっと残念。

塩系次の盛合せはタン元、カイノミ、ハラミ。
タン元は相変わらず他店もレベルを遥かに超えているが、よろにくでも極上クラスと比べると、今回は若干見劣りする。

今回衝撃的だったのはカイノミ。
バラの一部らしいサシのジューシーさと赤身の旨みが非常にバランスよく、しかも鼻に抜ける香りが旨さを引き立てている。
ここまで旨いカイノミを食べたのは久しぶりだ。
ぜひタレでも食べてみたい。

綺麗なサシが入ったハラミは、肉繊維は細やかだがしっかりしていて、心地よい歯応えと溢れる旨みを堪能できる一切れだろう。

タレ系に移ると、最初は内モモ。
焼く前は筋が多そうな印象を受けていたが、しっかりと隠し包丁が入っており、しかも隠し包丁の切れ込みのおかげで、旨みをふんだんに含んだ肉汁がどんどん溢れてくる。
モミダレと絡まった肉汁があまりに旨くて、飲み込むのが勿体無い気さえする。

タレのヒレは薄切りで、先日のジャンボのヒレと同じ辺りの部分だろう。
赤身が特に多いが、柔らかさは他の部位より格段に上で、赤身らしい旨みがしっかりしている。

ミスジはちょい焼きで丸めて食べると、至福の瞬間が訪れる。
肌理の細かな肉質のミスジとモミダレ、カットが完璧な組み合わせ。
先日七厘のミスジも旨かったが、これを食べてしまうと、やはりレベルの違いを感じざるを得ない。

シルクロース(薄切りサーロイン)は、あえて広げて焼かずに、生焼け部分が残るように仕上げる。
これでご飯を包んで食べると、全員から笑みがこぼれる。
しつこさを全く感じさせない霜降りMeat最高!

サーロインの厚切りはサシというより赤身の旨みを堪能できる。

久しぶりに登場したザブトンは、先日のジャンボも驚愕の肌理の細かさで、雪解けを連想させる蕩け具合。
今回No1の旨さはザブトンで決まりだろう。

相変わらずの大満足。
これからも旨い黒毛和牛を食べて、健康を維持しなくては!!
健康に若干の不安のある方は、よろにくの様な極上の雌牛を食べて、健康になってもらいたいものだ。