No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2009年12月26日 よろにく

途中挫折があったものの、長く苦しい焼き自粛期間も終了した。
そして、焼肉を食べる喜びを最高のお店で味わう為に南青山へ車を飛ばす。
久しぶりに、ぶつ切りユッケ、牛刺し、白センマイ刺しといったオーソドックスな前菜からの始まり。
ぶつ切りユッケはお肉の濃厚な旨みとタレがマッチしてて相変わらずの旨さ。
今回の牛サシはイチボだが、このイチボが本当に旨い。
甘みも強く、とにかくお肉の味が濃いのだ。
このイチボを表面だけほんの少し熱を加えて、サシが溶ける瞬間に食べてみたかったなぁ〜。
白センマイはいつもほど食感の良さを感じない。


握りは私の大好きなタテバラ。
相変わらずよろにくの握りは旨い。
握りを出している焼肉屋さんは他にもあるが、よろにくの完成度には到底及ばないだろう。

まずは塩から。
特上ハラミは、ハラミらしい旨みの濃い肉汁で非常に旨い。

タン元は見るからに上物。
サクサクとした和牛らしい食感と旨みは、タンの最高峰と感じさせてくれる。

中落ちカルビは脂が若干強めだが、塩ダレのマッチングがよく、なかなかの旨さ。

ここからタレに移る。
カメノコは残念ながら肉質がかなり硬め。

シンシンは旨みは感じられるが、普段"よろにく"で食べるレベルから考えると残念な印象が拭えない。

上ハラミはタレとのマッチングが良くて旨いが、ちょっと物足りなさが残る。

薄切りタレで食べるヒレは、甘みのあるジャンボ系のタレともぴったり。
間違いなく最高の旨さ。

ミスジ、薄切りサーロインも"よろにく"では毎回食べたくなる一品だが、今回もいつも通りの旨さである。


厚切りのサーロインは生醤油で食べる。
若干筋がある部分だった為、歯切れの悪さが気になるが、旨み十分なサーロインである。

最後は試作段階の一品で、ミスジを炙って出汁でいただく。
焼肉という感じは全くしないが、肉料理としては上品で贅沢な旨さ。
ちょっとミスジの旨さが伝わりにくくて勿体無く感じるところもあるが、今後の完成形が非常に楽しみである。

もうお少し食べたかったので、出してもらったのがザブトン。
軽く炙ってツケダレと卵の黄身を絡めて食べると、ガツンとくる旨さ。
これで丼にしてみたいくらいだ。

正直、今回は肉質的にもちょっと物足りない感じで終わってしまった。
年末で非常に忙しく、お肉の確保も大変なのかもしれない。
後半極上部位の素晴らしさは常に群を抜いているが、今回は前半がいつものレベルには達していないようであった。
普段があまりにもすごいので、つい要求が高くなってしまっているのは間違いないのだが。
毎回"よろにく"にかける期待は非常に高い。
"よろにく"は都内最高の焼肉屋さんなのだから。