No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2010年2月11日 多来多来

私の溺愛する5歳の息子が新幹線に乗りたがっている。
東京駅から新横浜程度の区間も考えたが、せっかくなので京都まで行ってみることに。
しかも家族全員での旅行ではなく、私と息子の2人だけでの京都肉巡業だ。
京都といえば”いっしん”、”安参”等肉料理の名店が多いが、今回は息子と2人ということもあり、それらのお店は無念ではあるが断念するしかなかった。
そんな中で今回は①食事時間が短くて済むこと、②座敷があること、③息子がちょっと騒いでも問題なさそうこと、の3つの理由で” 多来多来”を訪問してみた。
レバ刺しは食感が良く甘みがあるが、口の中に僅かに残る臭みが気になる。

タンユッケは冷凍がかかっている感じで、食感も味付けも”五鉄”に似ている。
ただ”五鉄”の方が旨みが強くて、良いタンを使っているが。

焼き物はお任せでお願いすることに。
上タン塩厚切りは、厚切りかどうかは不明だが旨みはある。
冷凍っぽいのが勿体無い。

極薄にカットされたツラミは甘みがあって、ポン酢とよく合う。
これは旨い。

中落ちは脂の甘みはあるが、若干安っぽさを感じる味わい。

ハラミは残念ながら旨みも感じられず、ハラミらしい噛み応えもない。

イチボはこの日のオススメということで、薄切りと厚切りの両方を楽しめた。
どちらも濃厚な旨みで食感も良く、しつこさも無い。
特に薄切りは蕩ける感じ。

ラムシンは赤身らしい旨みが感じられる。
旨いことは旨いのだが、なんとなく物足りないのは熟成の加減だろうか!?

サーロインは薄切りで好みのカット。
“よろにく”や”傳々”といった最高峰のお店に比べると2ランクほど落ちるが、それでもなかなかの旨さ。

巻きは細かなサシが入っていて蕩ける食感なのだが、肝心な旨みが感じられず、口の中に嫌なしつこさが残る。

三角バラは部位の違う部分を2種類。
三角バラらしい濃厚な甘みがあるが、逆に嫌なしつこさはなく旨い。


私が食べログを見た時は、京都の焼肉屋さんで1位であったが、実際食べた感想は、①肉質はそこそこ良いが絶賛するほどではない、②ただ肉質に対する値段はかなり安いだろう、③味付けが単調なのでツケダレ等もう少し工夫が欲しい、と言ったところだろうか。
やはり京都に行くなら、焼肉ではなく肉割烹にすべきかもしれない。