No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2010年3月10日 虎の穴

焼肉を食べに行く時はお肉しか楽しみがわかないものだが、虎の穴は違う。
サイドメニューも楽しみで仕方ないのだ。
豚足を色々な野菜で包んで食べるポッサムチョッパムに、最初から衝撃を受ける。
キムチなどもアクセントになって非常に旨い。
全員で取り合った結果、一瞬でお皿は空っぽになってしまった。

センマイ刺しは鮮度の良さが伝わってくる食感で、味付けもバッチリ。

ハラミの外筋の煮込みはトロトロに煮込まれており、外筋の旨さは勿論だが、残った汁の旨さは格別である。

筋レバ刺しはトロッとした舌触りではなく、ほど良い筋の抵抗がある。
ニンニクがちょっと強すぎるが、レバの旨さは本物。


タン元は薄切りと厚切りの2種類。
薄切りはほんの一瞬炙るだけ。
名門のタンのような滑らかさがあり、甘みがあって旨い。
厚切りはしっかりと火を入れる。
先ほどの薄切りと比べて、サクサクとした食感と溢れる肉汁が増している。
どっちも旨いが、やはり厚切りの方が黒毛和牛のタン元の旨さを堪能できる気がする。

イチボは、サシは少なめで赤身がしっかりしている。
ほど良い弾力で、旨みが濃い。

薄切りで出すお店が多いツラミは、厚切りなのでじっくりと火を入れていく。
焼きあがったツラミは筋から肉汁が溢れ出し、野性的な味わいである。


骨付きテールも薄切りではなく厚切りというか骨から身をはがした状態で焼き上げる。
ツラミのような野性的な味わいとプルッとした肉質の組み合わせが楽しめる。

ミノは超薄切りでありながら、ザクザクした食感がすごい。
病み付きになる旨さだ。

タン筋も超薄切りで、かなり強めに火を入れていく。
筋の旨みを味わうお肉は全て強めに火を入れると、筋は柔らかく、旨みも溢れる。
ニンニクがちょっと強く、こちらは平凡な旨さ。

虎の穴の名物、ハラミは独自ルートで飛騨から送ってもらっている極上品。
肉繊維を噛み切る毎に口に広がる肉汁が、ダイレクトに脳に喜びを伝えてくれる。
よろにくやきらく亭のように極上の厚切りハラミを食べれるお店は他にはあるが、この虎の穴のハラミはまた一味違った旨さを感じる。


シビレは塊で表面をソテーしてからカットして運ばれてきた。
焼き上げると、濃厚な甘みがあり旨い。

レバはトロッとした食感で甘みがある。
ヤンはしっかりとした歯応え。
アカセンは旨みがギュッと詰まった感じ。
シマショウは適度な皮の歯応えと脂の甘みがある。

〆は薄切りのハラミに特製のタレをかけて、ご飯と一緒に頬張る。
ハラミ自体も旨いが、なんと言ってもタレが抜群に旨い。
焼肉はご飯と一緒に、という人にはぜひ食べてもらいたい。

今回も結構お肉を食べたが、野菜も大量に食べた。
こんなに美味しく、健康的に食べれる焼肉屋さんは他にはないだろう。
お肉を食べ続けて、胃腸が悲鳴をあげている方がいたら、ぜひ恵比寿に足を運んでください。