No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2010年10月27日 米沢亭 菊川店

昔すごく好きだったメニューがある。
それはネギタン。
タンの食感と旨みを引き出す『焼き』とネギの甘みを引き出す『蒸し』を完璧に両立させるのは難しいのだが、上手に焼けた時は実に素晴らしいハーモニーであった。
ネギよりもタンの旨みに傾倒しつつあった昨今、久しぶりにこのハーモニーを味わう為に向かったのが"米沢亭"。
ネギタンが非常に気になっていたお店で、新規開拓である。
ネギ挟み特上タン塩
いきなり目当てのメニューから。
通常あまり見かけないタン元でネギを挟んだ贅沢な一品。
艶やかなピンク色のタン元は見ているだけでウットリしてしまう。
タンは根本付近らしい柔らかな食感で、旨みがもう少し強ければ言うこと無しであった。
ネギは残念ながら、それほど良いネギを使ってないようで、甘みが弱く、それ以上に胡麻油が強すぎる。
タンが良いだけに、挟まれたネギに一工夫欲しいところ。
ちょっと残念。
中毒度 3.5(ネギと胡麻油を改善できれば4は間違いない!)

箸でも切れるやわらかカクヒレ
見た目はそれ程でもないが、期待を裏切る旨さ。
ほど良い柔らかさとしっかりした旨みは、ヒレ特有のものを感じさせてくれる。
中毒度 4

特上ザブトンロース
ジャンボ系からは2ランクほど落ちるが、ザブトンらしい食感と甘みが感じられる。
中毒度 3

中トロカルビ
タテバラっぽい部位が登場。
旨みは強くないが、脂の甘みがなんだかカルビらしくて、意外にいいかも(笑)
中毒度 3

和牛上カルビ
なかり粗サシの三角バラっぽい部位が登場。
うーん、味があまりなくて、しつこさが口に残る。
中毒度 2

和牛特上ハラミ
薄切りで物足りないように見えたが、食べてみると驚くほどの旨さ。
肉繊維の弾力もあり、ジュワーと口に広がる肉汁には、しっかりと濃厚な旨みが乗っている。
中毒度 4

正肉系の保存状態の問題なのか、仕入れの問題なのか、正肉の旨みが一流店にはちょっと及ばないが、回転が上がってこれば、非常に気になる存在になるかもしれない。
とは言え、値段の安さが素晴らしいので、お会計を済ませると、満足感に満たされた。