No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2010年11月9日 和牛焼肉 KIM

同じお店に続けて行くと、どんなに素晴らしいお店でも、感動が薄れるのが普通だと思う。
そんな私の浅はかな考えを簡単に覆すお店が存在した。
今回もお任せで、"KIM"の世界に身を委ねる。
センマイ刺し
前回と同じメニューだが、この食感と味付けには感服するしかない。
毎回食べたいと心底思う。
中毒度 4

湯引きミノ
今回はミノの硬さが気になる。
湯引きしたミノにはもう少し柔らかさが欲しい。
中毒度 2

ユッケ
サシが入った部位を使っていて、柔らかな食感だが、赤身の味わいは濃厚。
一緒に食べる香味野菜との組み合わせは、完璧ではないだろうか。
中毒度 5

シビレの天麩羅
初めて食べる料理。
シビレのぷるんとした食感と濃厚な味わいが、白子の天麩羅を食べているように感じさせる。
焼肉屋さんで天麩羅食べたことある人いますか!?
中毒度 4

レバ刺し
2種類の食べ方ができる。
最初は塩。
ぷるっとした食感は素晴らしいが、甘みはそれほど強く感じない。
続いて、オリーブオイルと醤油で味付けされたレバを頂く。
こちらの方がバランスが良くて旨い。
中毒度 4

シャトーブリアン
今年食べたシャトーブリアンの中でもBEST3に入るすごさ。
小振りな山形の雌牛らしい繊細な肉繊維、ヒレとは思えないジューシーさ、どれをとっても最高のシャトーブリアンと言える。
中毒度 ∞

特選タン
芸術的なタン。
前歯で噛み切る時のザクッとした感触は生の黒タンならではだろう。
溢れる肉汁からも黒タンらしい旨みが感じられる。
中毒度 5



サーロイン
見た目のサシからは想像できないほどさっぱりとした口当たり。
カリッと焼いた表面と、柔らかな内側によって、旨さが際立つ。
赤身の旨みがこれほど強いサーロインは珍しいだろう。
こういったサーロインだからこそ、厚切りで旨いのだ。
中毒度 5

イチボ
見た目は完璧で、蕩ける甘みは流石。
イチボ特有の濃厚な味わいがあれば、満点だった。
前回のイチボがすご過ぎた。
中毒度 3

ミスジ
タレではなく塩で絶妙な味わい。
塩のミスジの旨さを認識せざるをえない旨さ。
中毒度 4

肩ロース
程よい噛み応え、しっかりした旨み、芳醇な香り。
塩で食べるのにぴったり。
中毒度 4

特選ハラミ
女性の肌のような弾力がある肉繊維。
その中には恐ろしく旨みが詰まっていて、肉汁が口の中で激しく踊っているようだ。
中毒度 5

ガリ
ハラミと隣同士の部位とはいえ、全く違う食感。
こちらタレが旨い。
中毒度 4

寿司盛合わせ
ヒレカツ巻き、炙りレバの手巻き、トモサンカクのヅケ握りの盛合わせ。
ヒレカツヒレ自体も旨いし、カツの衣もカリッとした食感が残っている。
なにより特製ソースが抜群に旨い。
レバは生が一番だと思っていたが、炙りレバの手巻きは意外なほどの完成度。
トモサンカクのヅケは、お肉の味わいが消えていたが、甘みはしっかりと残っている。
シャリとの相性は文句なしのレベル。
中毒度 4



トウガラシ
赤身の味わいを一番楽しめるのはモモ系だと思っているが、このトウガラシを食べてしまった後は、肩系のすごさを認めるしかない。
旨い、としか言えない。
中毒度 5

シンシン
風味とコクがしっかりと感じられる。
赤身好きは必食の部位。
中毒度 4

ヒレ
薄切りをタレで食べる。
端っこの方だと思うが、恐ろしいほど柔らかな肉質。
味わいがすごく澄んでいる。
丸めて食べるのがオススメ。
中毒度 5

サーロイン
今度は薄切りのタレで。
軽く炙っても、しっかり焼いても衝撃を受けるほどの味わい。
オススメの焼き加減は、あえて焼きムラをつける。
これは最高。
中毒度 5


これは何でしょうか??
冷麺とユッケジャンをアレンジしてあるように感じるが、坦々つけ麺です。
満腹の胃袋にスルスルと入っていく。
美味也。

隅々まで計算し尽されたコースの完成度の高さには本当に驚かされる。
基本となる肉質やカットも完璧。
唯一、個人的には"KIM"の肉質にはタレがしつこく感じるので、タレの改善があればもはや隙が無くなる。
焼肉界の頂が見えてきたのではないだろうか。