No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2011年2月8日 焼肉酒家 傳々


どうしても食べたい物があって、改装したばかりの傳々へ向かう。
外の看板は『肉』というおもろい看板に変わっており、店内の雰囲気も以前とは全然違う。
席によっては厨房の中が良く見え、居心地の良い空間が出来上がっていた。
さて、私にとって一番大事なのは、当然お肉。
今回も高矢劇場が幕を上げた。
最初の刺身盛合せは定番メニューで、毎回ホルモンの鮮度の良さ、そして牛刺しやタンユッケの旨さに満足しているのだが、今回はホルモンの鮮度が一際すごい。
特に、心地良い抵抗を伴って身に歯が入っていくハツ刺し。
レバ刺しの濃厚な甘みも印象深い。
ここまで旨いなら、ユッケにされたタンは幸せ者だと思う。

最近定番化しつつあるハラミカツ。
しかし、ハラミの一番太いところを贅沢に使ったカツを食べてしまうと、定番化を拒む気持ちになどなれない。
旨みが詰まった肉繊維、薄くカリッと揚がった衣、そしてデミグラスソースの組み合わせはぜひ一度は味わってみて欲しい。

いつ来ても都内最高峰のタン元が出てくる仕入れ力だが、今回のタン元も相当すごい。
艶かしいピンク色のタン元は、口の中を肉汁でいっぱいに満たしてくれ、冷凍物では味わえない食感と旨みを感じさせてくれる。


焼きで食べるハラミも厚みのある贅沢な部分を使用。
ハラミは最高に旨いので、このカットであれば、たまにはタレでも食べてみたい。
そして、塩なら3倍くらいの厚切りで・・・(涎)

『ミノとシマチョウを食べるなら、傳々を超えるお店は見当たらない』というのが、現時点での私の揺るぎない考え。
今回も最高。


焼肉屋さんで、ここまで上質なシャトーブリアン仕入れているお店は本当に限られている。
とにかく、1本1本までしっかりと感じられるのでないかと思うほどの肉繊維は、わずかな圧力で解れ、千切れるほどの繊細さ。
旨みも文句なしの濃厚さ。

リブ芯をあえてミディアムに焼き上げる高矢店長。
レアの食感も捨てがたいが、ミディアムに焼き上げることによって変化する風味と食感、そして旨みもやはり素晴らしい。

脂の甘みが強いリブ巻きは、リブ芯の隣とは思えないほどの味わいが違う。
それにしてもすごい巻き。
この巻きに対抗できるとしたら、"よろにく"か"ぱっぷHOUSE"くらいかな!?

どうしても食べたくて、私が高矢店長にお願いした物がここで登場。
その正体は、ハラミカツのあいがけ。
そう、いつものカレーをハラミカツカレーにしてもらい、さらに片側半分はカレーではなくデミグラスソースをたっぷりとかけてもらったのだ。
むほ〜、これは最高。

高矢店長、私のワガママを聞いてくれて、ありがとうございます。
都内最高のクオリティに全員いつも以上の満足感を味わっていた。
そして、高矢店長のおかんに出してもらった炒め物も旨かった。