No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2011年9月27日 平




今年一番衝撃的な出会い。
それはネット上の1枚の写真から始まった。
日々の日課となっている肉情報収集に、耳にした事もない店名のお肉の写真が目に留まったのだ。
そのMeatからは発せられる本物のオーラに一瞬で魅せられてしまった。
自分の直感を信じて早速お店に向かったのだが、まず店内に入って驚く。
非常に申し訳ないのだが、第一印象は田舎のスナックのような感じで、『こんなお店で本当にすごいMeatが食べれるのだろうか!?』といった不安がこみ上げてきた。
前菜の刺身盛り合わせ(一応魚も食べます(笑))で、その美味しさから不安が解消され、牛刺し・ステーキの為のブロックMeatの登場で、一気に期待感へと変わっていった。
牛刺しは口溶けの良いサシが甘みを感じさせ、生にもかかわらず何とも言えない心地良い香りが漂う。

サーロインの芯と巻きの間の脂すら徹底的に掃除された分厚いステーキを炭火で焼き上げるのだが、最初はロースター(?)に置かれた網の上で上下2面を焼き上げ、その後はロースターの上にレンガを置き、その上に網を乗せて、遠火で中まで火を入れていくのだ。
まさに私が焼肉屋さんで塊肉を焼く場合に理想としてる姿に被り、焼き上がりを待つ間に嬉しさすらこみ上げてくる。
表面がカリッと焼き上げられたロースの芯と巻きは、和牛本来の旨みを全身で感じ取るようであり、味わいの違いもまた魅力的。



だが、この日最も感動したのはヒレ
しっとりとしていて、一口噛み締めた瞬間から広がる重量感のある旨み。
喉を通過する瞬間まで最高の余韻が残る。



それにしても店内の印象と目の前のお皿とのギャップが激しすぎる(笑)
焼き方の拘りは勿論、信頼している肉屋さんから仕入れる牛肉への拘りもすごい。
この日はロースが佐賀牛ヒレ松阪牛だったが、コザシの雌牛で旨みがしっかり乗ったものを仕入れているとの事であった。
値段もまたすごい。
このレベルのステーキを食べれるお店自体少ないが、あったとしても1.5倍から2倍の値段で提供するお店が多いのではないだろうか。
衝撃的なステーキと店主の目崎さんの人柄に触れ、行きつけにしたいお店を発見した幸運に感謝したい。