No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

焼ニシュラン-2011-

2011年も実に沢山のお肉との出会いがあり、そして多くの感動を味わった。
その中でも特に鮮明に脳裏に刻み込まれるほどの感動を与えてくれたお店を振り返りたい。
★★★【このお店の存在自体が奇跡だと思う】
[よろにく]
5番の雌牛という最高のお肉だけでなく、素材全てにおいてこだわり抜いているお店。
また、計算し尽くされたコースも素晴らしいが、オーナー自ら接客しながら対応してくれるお任せは、焼肉の範疇を超えた存在。
ちなみに、焼肉好きであればあるほど、お任せとオーナーのVANNEさんにはまってしまうだろう。
2011年末現在、ここを超えるお店には、未だ出会ったことがない。

[KIM]
ここKIMのお任せも、常識を超えた感動があった。
KIMのお任せは、料理長の吉田さんの舞台だ。
ベースとなる焼肉は、当然最高で、肉質やカットは非の打ち所がない。
特に厚切りのサーロインは、理解に苦しむほど旨い。
焼肉に工夫を加えて肉料理に昇華させたメニューには、ハンバーガー、カツ、ステーキ、ハンバーグ、すき焼き等、専門店を凌駕するレベル。

★★【あとどれ位通えば、このお店の全てを知ることができるのだろうか】
[ゆうじ]
部位毎の特徴を最大限に活かすカットと味付けで本当のホルモンの素晴らしさを教えてくれたお店。
ホルモン以外にも、正肉を含めた肉料理によって、新境地を見せてくれた。
ゆうじさん劇場に酔いしれるべし。

[七厘]
常陸牛や近江牛を筆頭に雌牛を堪能できる。
究極のお任せである悶絶コースがすさまじいのだが、お任せコースのCPには腰を抜かした。
また、中原さんの性格がでているのが、お客さんへの対応。
一見や常連で分け隔てなく、一見さんにも貴重なタン元をしっかりと提供している。
当たり前のようで、これはすごいことだと思う。

[コソット]
5番の雌牛への拘りだけでなく、部位毎に全然違ったカットと味付けで、1皿1皿驚かされるお任せがすごい。
込山店長の研究熱心さにはただただ感心するのみ。

★【自分だけであの感動を味わっていいのだろうか】
[虎の穴 恵比寿店]
一昔前に比べて、鮮度の良いホルモンが食べれるお店はかなり増えた。
そんな中、ホルモンの鮮度は勿論、カットや味付けで他を寄せ付けないのが、"ゆうじ"とこの"虎の穴"。
時代は流れても、常に私を驚かせ続ける辛さんに2011年も完全にKOされた。

[くにもと 本店/新館]
"くにもと"ほどワガママなお店があるだろうか。
勿論、これは変な意味ではなく、尊敬の念を込めての言葉である。
最初の盛合せルール、フルコースの導入と廃止、上出来セットの廃止、淡路牛の取り扱い中止、お酒の種類の減少等。
他のお店ではこんなことをしたら、、、
しかし、"くにもと"は違う。
連日"くにもと"の焼肉を愛するお客さんが押しかけるのだ。
全てのワガママは、美味しい焼肉を食べてもらう為のものなのだろう。
かく言う私も"くにもと"の焼肉にどっぷりとはまってしまっている。

[ジャンボ 篠崎本店/本郷店]
ブランドにこだわらず、常に上質なお肉を仕入れ、絶妙なカット、秘伝のタレで食べる。
ザブトン、ミスジ、トモサンカクの御三家以外にも並ロースやシンシンは、値段からは考えられないほどの感動を与えられた。
伝説的な存在である篠崎本店以外でも、本店のマスターの息子さんである若率いる本郷店もすごい。
本店の良さを引き継ぎながら、新たな試みを加え、ジャンボのエリートDNAは進化を続けている。

[傳々 本店]
しっかりした肉質とホスピタリティで間違いのない焼肉に出会える。
特にタンとハラミは、都内屈指の仕入れ力ではないだろうか。
また、常に芸術的なカットで、料理長の技術の高さがお皿を通じてテーブルまで伝わってくる。

【番外編】
[炭焼喰人]
とにかく驚愕の塊肉。
厚切りの旨さを追及した至高の焼肉屋さん。

[SATOブリアン]
2011年オープンのお店の中で、際立った存在。