No Meat, No Life.

横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。

2013年1月24日 人形町今半 本店



今年も戦(いくさ)に参加する日がやってきた。
毎年この日だけは、牛肉を美味しく食べることよりも、いっぱい食べることに意識することが許された日なのだ。
1月24日は『牛肉記念日』。
明治天皇がこの日に牛肉を食べられたことによって、1200年続いた牛肉禁止が解かれた記念すべき日である。
こんな記念すべき日であるが、私にとっては戦なのだ。
前年食べた量を下回ってはいけないという自己規定があり、全身全霊で戦に挑む。
ちなみに2012年牛肉記念日の記録は720g。
今考えると、途方もない数値である(汗)

まずは1人前120g。
空っぽの胃袋にすき焼きの旨さが染み渡る。

続いて2人前目で240g。
少しサシが流れているが、口当たりは繊細で、甘みのしつこさもない。

最初の山場が3人前目の360g。
サシが粗く、重さもある。
ここで一気にお腹が重たくなった。

予想以上に早い段階で足元がふらつくが、4人前目480gに突入する。
危険な予感から葛ダレと酢橘をお願いしたが、こちらは赤身が濃くてさっぱりとした部位。
これで息を吹き返した。

そして5人前目600g。
ただし、ここで同席者の脱落があり、6人前目に突入。
ここを完食すれば前年値に並ぶのだが、どうにも箸が止まってしまう。
深い葛藤を抱えながら、ここでリタイア。
前年に及ばないこと40g、680gであえなく討ち死に。

真に無念。
敗因は色々ある。
ただ、今は言い訳はしない。
2014年に結果を出してみせる。